写真立てのストッパー

写真立てのストッパー

愛しい彼女が波打ち際で戯れながら、ふっと僕をふり
かえる。そんな写真が入ったお気に入りの写真立て。
その裏側では、小さな4つのストッパーが上下左右の
四方から、チームワークで背板を留める。決して日の
目をみることなく、マニアに収集されることすらなく、
でも与えられた役割をコツコツとこなす健気な四人。
彼女の写真をニヤニヤ眺めることができるのも、裏を
返せば彼らのおかげ。せめてねぎらいの声のひとつで
も、  と写真立ての裏側を久方ぶりに覗いてみたら、
留めていたのは上についたストッパー1つだけ。他の
3つのストッパーはダラリとくつろぎ、好き勝手な方
を向いていた。身体のゆうに数十倍はあろうかという
大きな背板を独りで支えるストッパーは、とっても辛
そうなのですが、彼ら4人の関係に、口を挟む権利が
果たして私にあるのだろうか?