ボールペンのボタン

ボールペンのボタン

はたしてこのボタンを押すべきか、それとも押さぬ

べきか、その一瞬に運命の選択を迫られないところ

がボールペンのボタンの魅力である。その選択に必

要とされる決断力は、密かに想いを寄せたあの娘を

デートに誘うため一晩かけて書き上げたメールの送

信ボタンの、有に数億分の一といわれている。ハラ

ハラドキドキ、決してさせないこの他愛なさ。これ

こそボールペンのボタンの持ち味である。