囚われた国家-あらすじ
2019年にアメリカで公開された囚われた国家。監督は「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」を手がけたルパート・ワイアット。
出演は「10 クローバーフィールド・レーン」のジョン・グッドマン、「死霊館」シリーズのベラ・ファーミガ、「ムーンライト」のアシュトン・サンダースらであり、9年後の2027年のアメリカ第三都市であるシカゴを舞台に描かれたSFサスペンス映画である。
地球外生命体で“統治者”と呼ばれるエイリアンの侵略により制圧された政府は、エイリアンの手下として完全に支配されており、一般市民を徹底的に監視する。
その方法は、“犯罪の事前防止”の名の下に、全市民の体にGPSを埋め込み、死ぬまで監視、さらにルールを犯した市民は地球外へ追放されるという凄まじいものだった。
市民の貧富の差は未だかつてないほどに拡大し、街は破滅状態に。
この最悪な状況から脱却し、自由を取り戻そうと“統治者”に対抗する“レジスタンス”が結成され、エイリアンに両親を殺されたガブリエルとラファエルも最終的にこのメンバーの一員として政府に戦いを挑むが警察に追われてしまう。
シカゴ警察特捜司令官のマリガンは、レジスタンスが統治者に刺激を与えれば人類にさらに危険が及ぶと考えて、調べたのち部下にレジスタンスが消滅していないことを伝え、監視した。
その頃レジスタンスは、シカゴのスタジアムで開催される政府支持派の集会へ乗り込み、攻撃することを計画しており、警察の極秘情報を手に入れたガブリエルは、それをレジスタンスに売却しようと考えていた。
その工程でガブリエルはマリガンと接触し、彼は亡くなった父の友人であったことを聞かされた。
その後、シカゴのウィッカーパークに着いたガブリエルは、消息不明だった兄でありレジスタンス、リーダーであるラファエルに再会し、ここで自分もレジスタンスに加わることを決意した。
ラファエルから政府の危険性について聞いていたガブリエルはそのことを恋人に伝え、別れてレジスタンスの元へ。
レジスタンスのエリソンは受け取った情報をシステム担当のルヴィアと解析し、通信担当のリッテンハウスは仲間に計画の連絡をし、いよいよレジスタンスはスタジアムに向かう。
マリガンはカメラで監視していたが、ラファエルとダニエルはルヴィアと連絡を取り合いながら爆弾攻撃を開始し、それは順調に運ばれたように見えた。
しかし警察はレジスタンスの鎮圧を試み、アジトを襲撃、さらにガブリエルを逮捕した。その上、ニューヨークへ逃げようとしていたラファエル、アニタ、ダニエルたちを警察とエイリアンが攻撃、アニタとダニエルは殺害された。
ラファエルはマリガンによって身柄を拘束された。
ガブリエルはマリガンから政府側に加わるように言われるが拒否。
その後ガブリエルは警察に捕まっているラファエルに会い、マリガンはガブリエルにある手紙を渡し、レジスタンスの中心人物に渡すように言い、ガブリエルはその手紙をメンバーに渡す。
しばらくしてガブリエルはジェーンの元を訪れたがマリガンの指示によりジェーンは警察に殺害されてしまう。
ほどなくしてマリガンは政府関係者にジェーンはレジスタンスグループに情報を提供、さらに上司のアイゴーはレジスタンスのメンバーであったことを報告。
政府はマリガンもレジスタンスの仲間ではないかと疑われるが、、、?
囚われた国家-巨大なロボットとは何だったのか
印象的な巨大ロボットだが、映画内でそれらが大暴れするようなシーンはなく、その存在についても明らかにされていない。
しかしエイリアンが所持している物と予想されている。
所持していることで威圧をかけるというなんとも現実的な役割を果たしているようだ。
ストーリー上でも欠かせない存在であるに違いない。
囚われた国家-感想・評価・考察
警察官であるマリガンはかつて、ガブリエルとラファエルの両親ととても親しく、最終的にはレジスタンスの仲間であることがわかった。
マリガンの最大の目的であるエイリアンとの対面は果たされ、自爆攻撃を成し遂げたのであった。
この映画の評価はまさに賛否両論。
内容のわりにサスペンス要素が多く物静かなため、激しいアクションを期待した閲覧者は落胆したようだ。
しかし近未来のアメリカの社会問題を反映させているリアルかつ良く練られた内容は賞賛されていた。
囚われた国家-まとめ
激しい戦いを思わせるポスターのイメージとはある意味違った印象を受ける意外性のある作品で最終的に意外な人物がレジスタンスのメンバーだったり、主人公の家族との意外な関係性があったり、と最後まで目が離せない作品である。
エイリアンの姿がはっきりと映されてない部分も想像を掻き立てられるポイントだ。
数多くの公開予定映画がCOVID-19の影響を受けて公開を延期する中、予定通りに公開された映画は貴重なので映画ファンに喜びを与えるものに違いない。
複雑な情報を説明するセリフが少ないので、一人ひとりの行動から読み取ったり、繰り返し鑑賞したりすることでさらに面白みが深まるだろう。
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