日本でも長年人気を誇る映画『レオン』。
1995年に公開され、主役のジャン・レノ、ナタリー・ポートマンの名を世に広めるきっかけにもなった名作です。
舞台はニューヨーク。
殺し屋として生きるレオン(ジャン・レノ)は、ある日隣に住む少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)を保護し、一緒に暮らすことになります。
マチルダは、麻薬密売組織に家族を殺されており、復讐しようとレオンに殺しを教えてほしいと頼みます。
一体2人の生活はどうなってしまうのか―――?
フランス出身のリュック・ベッソン監督がメガホンを取りました。
そして、2020年9月11日(金)13:35~テレビ東京「午後のロードショー」でも地上波放送されます!
これまでたくさんの人に愛されてきた本作ですが、
劇中のセリフが印象に残っている、という方も多いのではないでしょうか?
心に傷を負いつつ、大人びた表情を見せる少女・マチルダは数々の名言を生み出しています。
今回は、そんなマチルダの名言と、レオンが残した名言に加え、
レオンの「最高の友達」として、映画に何度も登場する観葉植物にも焦点を当てて、ご紹介していきたいと思います!
- マチルダ・レオン劇中の名言6つとそのシーンについて
- 観葉植物は「レオンの生きた証」であり、「2人の象徴」
- 観葉植物の詳細とSNSの反応も!
レオン丨映画内の感動のセリフ名言を紹介
マチルダの名言①「大地に植えれば根を張るわ」
マチルダが家族を殺され、レオンと同居生活を始めて少し。
徐々にお互いの心を通わせていく中で、レオンが大切にしている観葉植物について聞く場面です。
レオンは観葉植物について「最高の友さ」と言い、
無口で自分と同じように根を張らずに生きているからと話します。
するとマチルダは
「大地に植えれば根を張るわ」
と言うのです。
この言葉は後に、レオンに生きる勇気を与え、レオンが生きる意味を見出すきっかけとなったと言えるでしょう。
観葉植物も自分も、大地に根を張れる存在なのだ、と――。
一連の会話の後レオンは霧吹きを手にマチルダとじゃれあいますが、
私は彼女の言葉に戸惑ってとったとっさの行動なのでは?とも思いました。
大人をハッとさせる言葉を放つ、マチルダの強さを感じられる一言です。
マチルダの名言②「私が欲しいのは、愛か死よ」
出典:IMDb
レオンにスタンスフィールド暗殺の依頼をしますが、断られてしまったマチルダ。
「だったら私が殺す」と言わんばかりに銃を貸してくれと頼みますが、そんなことをしてほしくないレオンは断ります。
そして、自分はどうなってもいいと思っているマチルダは言いました。
「私が欲しいのは、愛か死よ―――それだけ。」
心から愛していた弟を亡くし、その犯人はのうのうと生きている。
スタンスフィールドを殺すことができない今、彼女が求めるものは
”失ってしまった愛”か”弟と同じ場所にいける死”なのです。
言われたレオンは、どんな気持ちだったんでしょうか…。
直球ですが、彼女の気持ちを素直に表している言葉だと思います。
マチルダの名言③「もう大人よ、あとは年を取るだけ」
「暗殺の仕事は危険すぎる。もう少し君は大人になったほうがいい」とレオンに言われ、
マチルダが放ったセリフです。
「もう大人よ、あとは年を取るだけ。」
危険を顧みない彼女は、確かに同じ年を重ねている子どもよりはるかに多くのことを経験しています。
少女の顔は大人びていますが、言葉の内側には”早く大人になりたい”という焦りのようなものも感じられました。
一方でレオンは
「俺は逆で年だけは取ったが、これから大人になる」
と言っています。
正反対の2人だからこそ、ここまでの信頼関係を築くことができたのかもしれませんね。
マチルダの名言④「もう安心よ、レオン」
レオンの形見となった観葉植物を、学園の大地に埋めるシーン。
悲しみをかみしめるように、それでも丁寧に埋めた後マチルダは
「もう安心よ、レオン」
と言いました。
後ほどご紹介するレオンの「大地に根を張って暮らしたい」というセリフを、
”最高の友達”であり、彼の分身ともいえる観葉植物で実現させたできごとです。
そしてこれからマチルダはこの観葉植物をレオンのように大切に、愛情を込めて見守っていく。
そんな未来を感じさせてくれるラストでした。
レオンの名言①「大地に根を張って暮らしたい」
出典:IMDb
追い詰められたレオンとマチルダ。
小さな突破口を見つけ、1人で逃げるのを嫌がるマチルダに対し、
「君は俺に生きる望みをくれた。
大地に根を張って暮らしたい。独りにはしないよ」
と言い、なだめます。
助かる望みは捨てたくない。しかし、レオンはここですでに覚悟を決めていたのではないでしょうか。
自分のことを子どもだと言い、根を張らずに生きてきたレオンが
最後にマチルダに言った「愛している」という言葉は、
どんな意味にせよ心の底から思っていた言葉だと思います。
レオンの名言②「お前への贈り物だ…マチルダからの」
スタンスフィールドに撃たれ意識が朦朧としているさなか、
レオンが最後の力を振り絞って言った言葉です。
「お前への贈り物だ…マチルダからの。」
スタンスフィールドの手に握られたプレゼントは、手榴弾のピン。
そしてレオンはマチルダの仇を見事に討ちました。
直前のレオンが撃たれるシーンは、暗い場所から明るい場所へ行くレオン目線の映像になっており、
もう少しで、マチルダのいる外に出られる。という彼の気持ちを表したものだと思います。
届かなかった願いに切なくなりますが、マチルダへの愛を強く感じる行動ですね。
では次に、劇中で登場した観葉植物について見ていきたいと思います。
レオン丨映画に登場する観葉植物の意味とは?
この映画は、観葉植物なしには成立しなかったと言っても過言ではありません。
レオン自身が「最高の友達」と称した観葉植物は、一体どんな意味をもたらしていたのでしょうか?
「レオンの生きた証」「2人の象徴」
映画の中で観葉植物は、「レオンの生きた証」であり、「レオンとマチルダを象徴するもの」だったのではないでしょうか。
殺し屋としての使命を全うし、生涯孤独と思われたレオンの唯一の拠り所であった観葉植物。
手入れしている時の表情は非常に穏やかで、まるで殺し屋とは無縁の顔をしています。
最後自分が死ぬかもしれない状況にも関わらず、真っ先に観葉植物を逃がそうとするレオンは、
マチルダに対するものとはまた違う、”自分に似たもの”としての愛情を注いでいたのだと思いました。
埋めた観葉植物に対し「レオン」と言葉をかけていることから、マチルダもまた彼の生きた証として、今後も向き合っていくのではないでしょうか。
そして、レオンだけでなくマチルダも、観葉植物に似た部分があると自分で発言しています。
「もう安心よ」という言葉からは、レオンに向けた意味だけでなく、
自分も解放されて、この地で根を張って生きていくという強い気持ちを感じます。
レオンとマチルダを観葉植物に重ね合わせ、物語は続いていくという様子を観葉植物そのものが表しているのです。
観葉植物の名前は「アグラオネマ」
今回、『レオン』に出てきたのは「アグラオネマ」という名前の植物でした。
サトイモ科アグラオネマ属の常緑多年草の植物で、丈夫であることが特徴です。
育て方によっては花を咲かすこともあり、花言葉は「青春の輝き」「スマート」というそう。
レオンはマチルダと出会うことによって、経験できなかった短い青春を味わうことができた、という解釈もできるかもしれませんね。
SNSでの反応
本作の重要なシーンで頻繁に出てきた観葉植物。
SNSでは、レオンと観葉植物の意味についての感想も多く見られました!
人間に対しての愛情表現が、植物でしかできなかったことに悲しくなる、という声も。
やはりマチルダが最後観葉植物を埋めるシーンは、視聴者の心を掴んで離さないようです。
あとは、観葉植物の世話をしている時だけ、レオンの剥き出しの姿が現れるのも好きなんすよね。
物言わぬ植物しか、レオンにとって純粋なものがないんですよね。— ALCA (@ALCA_JJT5) June 23, 2020
レオンの気持ちは、純粋な植物やマチルダのような少女でしか救えなかったのかもしれません。
映画レオン|セリフ名言|観葉植物の意味のまとめ
いかがでしたでしょうか?
劇中での名言セリフから観葉植物の意味について、さまざまな角度で『レオン』をみてきましたが
それぞれの解釈によって作品の楽しさは何倍にもなると思います。
今回ご紹介しきれなかった名言もたくさんあるはずです!
是非、登場人物が放つ一つひとつのセリフに注目して、
観葉植物がどのような役割を果たしているかにも目を向けながら
何度でも『レオン』を楽しんでくださいね。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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