マカロニ・ウェスタンの金字塔「夕陽のガンマン」で登場した、男が惚れる漢モーティマー大佐。モーティマー大佐の存在がなければ、「夕陽のガンマン」は名作として残らなかったでしょう。
モーティマー大佐の相棒は、クリントン・イーストウッド演じる名無しのモンコと、銃です。映画で使用されたモーティマー大佐の銃について、ご紹介します。
『夕陽のガンマン』モーティマー大佐の銃解説
【夕陽のガンマン】
名無しの男が葉巻を燻らせる紫煙、モーティマー大佐の銃から吹き上がる硝煙、ダイナマイトの爆煙、荒野を駆ける馬から立ち上る砂煙、夕陽のガンマンに立ちこめる煙に乾いた死生観を感じ、その世界で躍動する名無しの男とモーティマー大佐に抱く憧憬#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/ktALBcAvpN— スカ (@skaska96) November 22, 2017
パリッとした姿で確実に仕事をこなすモーティマー大佐。彼が使用していた銃の解説と、どういう場面で使用されたかについて取り上げます。
モーティマー大佐が愛用していた銃は?
モーティマー大佐が作中愛用していた銃は、コルト・シングル・アクション・アーミー12・バンドライン・スペシャル(以降コルトSAA)です。西部劇で使われる、定番中の定番銃です。
モーティマー大佐が愛用していたコルトSAAは、10インチと18インチの2種類でした。腰に常に装着していた銃は、10インチの方です。
モーティマー大佐の愛用銃は、銃床がライフル用の銃床になっているのが特徴。銃身がブレることがないため、より確実にターゲットを仕留めることができます。
乱闘シーンで使われた小型銃は?
モーティマー大佐と一味の乱闘シーンで使われた小型銃は、レミントン1866デリンジャーです。
お尋ね者のエル・インディオ一行は、エルパソの銀行を襲います。エルパソから逃げた一行は、東町のアグリア・カリエンテへと向かいました。アグリア・カリエンテにいた人物こそが、モーティマー大佐です。
モーティマー大佐は、インディオ一行のメンバーから銃を突きつけられます!しかしモーティマー大佐は怯むことなく、袖口からデリンジャーを取り出し窮地を脱しました。
西部開拓時代は、荒くれ者がのさばっていた頃。モーティマー大佐本人も、自分に銃口が向けられるのは承知していたのかもしれません。
万が一の為の護身用として、袖口にデリンジャーを忍ばせていたのでしょう。
馬に搭載されていた銃一覧
- コルト・シングル・アクション・アーミー12・バンドライン・スペシャル 18インチ
- ウィンチェスター1892 サドル・リング・カービン銃
- コルト・ライトニング・ライフル
- 12ケージ水平二連式の散弾銃
モーティマー大佐の愛馬に掲げられていたのは、4丁の銃でした。
映画序盤、お尋ね者のガイ・ギャラウェイの逃走を阻止した銃はウィンチェスター1892サドル・リング・カービン銃です。ガイが逃走するのに使用した馬に1発、ガイの足を封じ込めるのにも1発使われました。
モンコと出会う直前にホテルで手入れをしていた銃は、コルトSAAの18インチです。
『夕陽のガンマン』モーティマー大佐の銃についての感想・評価
#これを見た人は最高に銃が似合うキャラを貼れ #1日1本オススメ映画
夕陽のガンマン そしてダグラス・モーティマー大佐。
銃を持ったクールなシルエット、狙い定めた時の顔、そしてその技術。
「ガンマンの顔」というものがあれば、細い目・鷲鼻・ヒゲ・頬コケ。
まさにモーティマー pic.twitter.com/978zNF9odt— 接続設定⭐️☯⭐️ (@setsuzokusettei) June 3, 2017
モーティマー大佐が渋く格好いいという事実は、今更語るまでもないでしょう。モーティマー大佐の渋さは、名優リー・ヴァン・クリーフの演技力あってのことです。
「夕陽のガンマン」でモーティマー大佐が使用していた銃についての、感想と評価をまとめました。
モーティマー大佐を演じたリー・ヴァン・クリーフ
リー・ヴァン・クリーフは、西部劇の大スターでした。
西部劇の名作「真昼の決闘」では、ゲイリー・クーパー演じる保安官と対決。「OK牧場の決斗」では、殺し屋を熱演。主に悪役を担当しておりました。
しかし事故に遭遇し、一時は映画界から退きます。40歳の頃に見事カムバックを果たした作品こそが、「夕陽のガンマン」だったのです。
モーティマー大佐は賞金稼ぎであり、正義のヒーローではありません。悪役出身のリー・ヴァン・クリーフが演じたからこそ、漢・モーティマー大佐の存在感が際立っていました。
銃は人を表す
モーテイマー大佐の銃は、彼の人柄が出ているように感じます。注目したいのは、12ケージ水平二連式散弾銃です。
散弾銃は軍人が使用する銃であり、賞金稼ぎが持つものではないはずです。作中に銃の姿はほとんど登場しておらず、使われることはありませんでした。
12ケージ水平二連式の散弾銃を大佐が持っていたのは、彼のアイデンティティやプライドをを示すためかもしれません。
かつては銃の名手として名を馳せ、軍人として活躍した「過去」を表しているように感じます。
『夕陽のガンマン』夕陽のガンマンのモーティマー大佐の銃解説!リー・ヴァン・クリーフについてものまとめ
銃を種類ごとに使い分けて、ターゲットを確実に仕留めるモーティマー大佐。妥協を一切許さない仕事人のプライドが感じ取れます。
薄っぺらい正義はなく、自分の目的をただ完遂する姿はまさしく漢。男が惚れるのも、納得です。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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