朝が来る|原作のネタバレ結末は?映画のあらすじも!

2020年10月23日に公開された映画「朝が来る」。

カンヌ国際映画祭など世界的な映画賞を獲得した河瀨直美が、辻村深月原作小説を映像化!

永作博美・井浦新といった実力派キャストと、若手注目女優である蒔田彩珠が、繊細な物語に彩りを添えます。

映画は社会問題に触れているも、本質は2人の母親と家族と子供を巡る物語です。

辻村深月原作の「朝が来る」の結末までのネタバレと、映画の内容について紹介していきます。

 

この記事で分かること
  • 原作「朝が来る」のネタバレ
  • 原作「朝が来る」の結末
  • 映画「朝が来る」のあらすじ
 

朝が来る|原作のネタバレ結末

朝が来る

出典:映画.com

 

小説は、栗原佐都子と片倉ひかりの2人の母親視点で描かれています。

佐都子は子供を強く望むも、子宝に恵まれることはありませんでした。

そこでNPO法人「ベビーバトン」を介して、養子を迎えることになりました。

栗原家の養子になった朝斗は、実の息子のように大事に育てられます。

血の繋がりとは何でしょうか?

本当の家族とは何でしょうか?

原作版「朝が来る」は、家族のあり方と”居場所”について考えさせられる作品です。

 

一部ネタバレ要素を含む場合があります。

【起】2つの揉め事

栗原佐都子は、夫の清和と息子の朝斗を家族に持つ専業主婦です。

家族幸せに何不自由なく、暮らしていました。

ある日、朝斗はクラスメイトの大空(そら)と揉め事を起こします。

大空が朝斗のせいで、怪我を負ってしまったというものです。

しかし真相は、大空の嘘。朝斗はいらぬ濡れ衣を着せられただけでした。

揉め事が一段落つくも、佐都子にはもう1つ心配のタネがあります。

家にかかってくる無言電話です。

無言電話の主は、朝斗の産みの母親である片倉ひかりでした。

朝斗は栗原家に迎えられた養子で、佐都子と清和の本当の子供ではありません。

 

【承】栗原夫妻と朝斗とひかり

佐都子と清和は子供を希望していました。

2人は不妊治療を進めるも、妊娠には至りません。

そんな中、特別養子縁組を取り持つ団体「ベビーバトン」の存在を聞きつけました。

2人に迷いはありません

「ベビーバトン」で栗原夫妻が出会った可愛い赤ちゃんこそが、朝斗でした。

朝斗は、栗原夫妻から「不妊治療」という暗く長いトンネルから介抱した光です。

赤ちゃんの産みの母親は、まだあどけなさの残る中学生の片倉ひかり。

中学生で赤ちゃんを授かった背景について、夫婦は全く知りません。

しかし夫婦にとっては、朝を迎えるきっかけを与えてくれた大事な人です。

夫婦はひかりと会い、朝斗を産んでくれたことに感謝の気持ちを伝えました。

 

【転】ひかりの人生

片倉ひかりは、厳粛な両親の元で育てられました。

両親にとって「中学生が異性と付き合う」のは、絶対に許されないことです。

ひかりは、親がタブー視している「中学生の恋愛」を楽しみました。

そして中学生の恋愛は、ひかりのお腹の中に赤ちゃんを宿す結果となります。

妊娠に気がついた時は、中絶ができなくなっていました。

世間体を何よりも気にする両親にとって、中学生の娘が妊娠した事実は受け入れがたいものです。

とはいえ、産んだ赤ちゃんをそのまま捨てる訳にはいきません。

そこで特別養子縁組を斡旋する団体「ベビーバトン」を介して、子供は栗原家へ養子として出されることになりました。

 

【結】朝が来る

赤ちゃんを養子に出した後のあかりの人生は、波乱万丈でした。

17歳の頃に親と衝突して家を飛び出すも、騙されて借金を背負わされることになりました。

後がないひかりが最後に頼ったのが、我が子を養子へ出した栗原家です。

「ベビーバトン」で栗原夫妻の電話番号を入手し何回も電話をかけるも、中々言い出すことはできません。

何回か無言電話をした後に重い口を開き、「子供を返して欲しい。返さなければ朝斗が養子だと周りにバラす」と、夫妻を脅します。

ひかりの目に飛び込んだのは、栗原夫妻の手で大切に育てられた朝斗の姿。

腹を痛めて産んだ息子の姿を見たひかりはいたたまれなくなり、栗原家を後にします。

何もかも全て失ってしまったひかりの脳裏に過ぎったのは、最悪の結末。

暗闇に陥ったひかりを救ったのは、佐都子と朝斗でした。

ひかりは、知らない内に自分自身が栗原家の一員になっていたことに気がついていなかったのです。

朝斗は、自分を産んでくれていたひかりの存在を幼いながらに認識していました。

ひかりを追いかけた佐都子は、彼女をそっと抱きしめます。

2人の母親には、温かい陽光が降り注ぎました。

これから2人にはどんな人生が待ち受けているのか、誰もわかりません。

ただ言えるのは、ひかりにもようやく「朝が来た」ということです。

 

朝が来る|映画のあらすじ

朝が来る

出典:映画.com

 

映画のあらすじは、原作のあらすじとほとんど変わりません。

栗原佐都子と片倉ひかりを主軸に、家族のあり方や血の繋がりの関係性について描かれています。

メガホンを握るのは、「殯の森」でカンヌ国際映画祭新人賞を受賞した河瀨直美。

登場人物の心情を映像で伝えることに関しては、河瀨直美の右に出る者はないでしょう。

しかも河瀨直美本人も、10歳の頃に養子として育てられた経歴があります。

今回の「朝が来る」を撮影するにあたり、監督本人に思うところがあったのかもしれません。

 

ここからは、映画「朝が来る」のネタバレ結末を含みます。

無言電話

栗原家に、無言電話が頻繁にかかるようになりました。

無言電話が続いて数日後、電話の主から「息子を返して欲しい」と告げられます。

電話に対応した佐都子は断りますが、電話の主は「近所に朝斗が養子であると言いふらす」と脅しをかけてきました。

しかし「養子」であると言いふらさせるのは、栗原家にとって脅しでも何でもないことです。

なぜなら、近所は栗原家の1人息子が養子であることを既に知っていたからです。

更に朝斗にも、自分には佐都子とは別に「広島のお母ちゃん」がいることを告げています。

 

過去の話

映画は過去の話に移ります。

栗原夫妻は子供を強く希望し不妊治療に取り組むも、全く成果は出ません。

夫妻は特別養子縁組を斡旋するNOP法人「ベビーバトン」で、赤ちゃんを迎えることになりました。

赤ちゃんの本当の母親は、14歳の少女・片倉ひかりです。

ひかりは、我が子の親となる栗原夫妻に手紙を渡しました。

ひかりの人生は、波乱万丈です。

中学生で赤ちゃんを産み、我が子を栗原家に託した後、家族のトラブルから家出をしました。

そして住み込みで新聞配達のアルバイトに就くも、信頼していた女友達に裏切られ、チンピラに追われることになります。

 

再び現代へ

話は再び現代へ。

ひかりは、栗原夫妻と対面します。

すると、朝斗が幼稚園から帰ってきました。

ひかりの目の前にいるのは朝斗で、そのまま実の息子を連れて行くことができます。

しかし、ひかりは何も言わず栗原家を去りました。

佐都子は、6年前に朝斗の実の母親から託された手紙を読みます。

手紙には「なかったことにしないで」の文字が…。

佐都子は手紙を読み、全てを把握しました。

ひかりがいたからこそ、栗原夫妻は地獄を抜け出し朝斗に出会えたのです。

姿はなくとも、ひかりは栗原家の一員になっていました。

栗原夫妻にとって、ひかりが朝斗を産んだ事実を「なかったこと」にすることは、絶対にできません。

「なかったこと」にするのは、朝斗の存在を全て否定することと同じだからです。

佐都子は朝斗と一緒に、ひかりを追いかけました。

そして佐都子は朝斗に、紹介します。

「この人が『広島の母ちゃん』だよ」と。

2人の母親は太陽に向かって、親指と人差指で作った円を一緒に掲げました。

 

朝が来る|原作のネタバレ結末は?映画のあらすじも!のまとめ

 

不妊治療を受けるも子供を授けることができなかった佐都子。

望まない妊娠をしてしまったひかり。

2人の母親は長い間夜をさまよい、ひどく苦しんでいました。

彼女達に朝をもたらした者は、6歳のあどけなさが残る朝斗です。

朝が来た後2人がどうなったかについては、映画も原作でも描かれていません。

希望的観測としては、2人とも幸せに暮らしてほしいものです。

 

以上、「朝が来る|原作のネタバレ結末は?映画のあらすじも!」についてご紹介しました!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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