2000年にフランスで制作された映画クリムゾン・リバーベストセラーとなった小説でジャン=クリストフ・グランジェ作の『Les Rivières pourpres』を映画化したサスペンススリラーです。
フランスのアルプス山脈のふもとのゲルノンという街で残忍な殺人事件が起きて捜査のためにパリ市警から主人公のニーマン警視が派遣されてやってくるところから話が始まります。
一見無関係な2人の刑事が事件によって複雑に絡み合うストーリーが見どころの濃厚なサスペンス映画です。
このクリムゾン・リバーについてあらすじネタバレしていきたいと思います。
- 登場人物について
- あらすじは?
- ネタバレ結末は?
予告動画
登場人物(キャスト)一覧

出典:シネマトゥデイ
ピエール・ニーマンス(ジャン・レノ)
ゲルノンという街で起きた残忍な事件について捜査するためにパリ市警から派遣された敏腕警視。連続殺人事件に翻弄されていく。
マックス・ケルケリアン(ヴァンサン・カッセル)
ゲルノンで起きた墓荒らしの事件と、学校での強盗事件を追っていた刑事。ニーマンスとともに事件を追うことになる。
ファニー・フェレイラ(ナディア・ファレス)
第一の殺人事件の遺体発見者の女性。ニーマンスの操作に協力をする。
ジュディット・エロー(ナディア・ファレス)
事件に巻き込まれたと思われる10歳の少女。遺体が発見されておらず指だけが発見されている。
あらすじは?

出典:CritiKs MoviZ
あらすじ 【起】
フランスのアルプス山脈の麓のゲルノンという街はフランス有数の名門大学であるゲルノン大学のお膝元の学園都市でもある。ある日、そんな穏やかな街で殺人事件が起きてしまった。
殺されたのは大学の図書館の司書の男性で、遺体は目玉がえぐり取られ、両手が切断され、胎児のように丸まった状態で発見された。
さらにその行為を行われていた間、男性はまだ息がある状態だったという。
この事件を捜査するためにパリ市警から派遣されたのが敏腕警視のニーマンスだった。彼が注目したのはえぐり取られた目玉だった。地元の眼科医のシュヌルゼに聞くところによれば、この地方の風習で近親婚が多く行われた結果先天的に目や手を患っている人が多いのだという。
一方、街の方では何者かが墓荒らしがされているという事件が起きていた。その墓とは過去に事故で亡くなった10歳の少女ジュディットが眠っていた墓だった。
同じ時期に学校に強盗が入り込むという事件も起きていて、警察の調べによると金目の物には目もくれずなぜかジュディットの資料だけが持ち去られていたということが分かったのだった。
あらすじ 【承】
ニーマンスは遺体の第一発見者のファニーという女性に聴取を取りに行っていた。大学生でありながら登山家としても活躍していた彼女はとある山でその遺体を発見したという。
ニーマンスが検査に出していたある物の解析が終えた。
遺体の目がえぐり取られた空洞の部分にたまっていたものが雨水であったのだが、その雨水を分析すると酸性の雨であり解けた氷河と同じ成分だということが分かったのだ。
ニーマンスはファニーに協力を仰いでその氷河へと向かったのであった。
時を同じく、刑事のマックスが墓荒らしと学校の強盗の2つの事件からジュディットについて調査を始めていた。マックスがジュディットが亡くなった時の資料に目を通すと指しか残っていないという悲惨なものだった。
マックスはジュディットの母親に会いに行くと、ジュディットの母親は教会でシスターとして働いてはいたが娘を亡くしたことによるショックで精神的に不安定な状態だった。
娘を悪魔に取られたというのだ。
あらすじ 【転】
捜査を続けていたマックスは、ある男性が事件に関わっているのではないかと突き止めた。街の産婦人科医のセルティスという男性だった。マックスはセルティスの行方を探し始めた。
一方、ニーマンスとファニーの2人が氷河に到着した。そこでもう一体の遺体を発見した。その遺体はまさしくマックスが探していたセルティスだったのだ。
ニーマンスが街に戻るとセルティスの家を調べに向かったのだが、彼の家をこじ開けようとしているマックスと出会う。互いに警戒をするものの2人とも警察だということがわかると協力をして事件解決の糸口を探すのであった。
セルティスの遺体は先に上がった遺体と同様、目玉がえぐり取られていたが違った点は義眼がはめ込まれていたことだ。
ニーマンスが眼科医のシュルヌゼを訪ねると彼もまた殺されていた。そこでニーマンスは何者かが走り去ることろを目撃するのだった。
ネタバレ結末は?

CRIMSON RIVERS, (aka LES RIVIERES POURPRES), Vincent Cassel, Jean Reno, 2000, (c) TriStar
ニーマンスとマックスは慌てて走り去る者を追いかけるが結果逃げられてしまう。現場検証から逃げた犯人が残した銃には何故か死んだはずのジュディットの指紋が残されていたことがわかった。
さらに事件を追う2人は信じられない事件を突き止めたのだった。
ファニーが通っている大学で恐ろしい実験が行われていることを突き止めた。
教授など遺伝的に優秀な者同士を結婚させてより優秀なこどもを産ませるというものだったのだ。この街に近親婚が多い理由がそれだったのだが、遺伝子の劣化によって遺伝的疾患がをもったこどもが生まれ始めたことから街の外から優秀な遺伝子を取り込むために赤ん坊をすり替えるということを侵していたのだった。
ジュディットとファニーは双子で、大学の実験の犠牲者だったのだ。
ジュディットは自ら指を切断して死んだように見せかけ隠れて生活をし、ファニーとともにジュディットは大学の実験に関わっていた人物を次々と殺していたのだ。
ニーマンスとマックスが事件の真相に気付いたことでジュディットがマックスを昏倒させてニーマンスから銃を奪い、ファニーに撃つように強要するがファニーは思い悩みジュディットを撃っていた。
気が付いたマックスがファニーを撃つと、その2回の銃撃で雪崩が起きニーマンスがマックスとファニーの2人を雪上車の後ろへと引きずり込むがジュディットは取り残されて雪崩に飲み込まれていくのだった。
駆け付けた救助隊に助け出された3人。
長かった事件が解決した瞬間であった。
まとめ
ジャン・レノとヴァンサン・カッセルの2人が全く関係のない事件を追っていたはずなのにうまく話がクロスしていき、しまいにとんでもない事件にたどり着いてしまう!といったお話でしたが、複雑に絡み合うストーリーが面白いんですよね。
ヴァンサン・カッセルはこの映画でその高い演技力から注目を集め一躍大人気俳優として活躍し始めたんですよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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