大阪府出身の小説家・七月隆文さんの小説を原作とし、映画『青空エール』や『フォルトゥナの瞳』などを手掛ける三木孝浩さんが監督を務めた『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。
人気俳優の福士蒼汰さんや小松菜奈さんなども出演し、2016年に話題を呼んだファンタジーラブストーリーです。
タイトルだけ聞いたことのある人も、小説を知ってるよ!という人も、映画がどんなあらすじなのか、結末はどうなるのか、気になりますよね。
今回は、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のあらすじと結末・ネタバレ、注目してほしい見どころやSNSで見られた感想・評価まで、
さまざまな角度から本作について見ていきたいと思います!
- あらすじの詳細
- 最後ふたりはどうなったのか?
- 俳優・女優は注目の若手ばかり!?
- 観れば観るほど良い映画!
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨予告動画
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨主な登場人物(キャスト)
南山 高寿(福士 蒼汰)
京都の美術大学に通う20歳の男子大学生。ある日偶然電車で出会った愛美に一目ぼれをし、勢いで告白する。しかし愛美と過ごす中で、だんだんと彼女の言動に違和感を感じ始める。
福寿 愛美(小松 菜奈)
美容師の専門学校に通う20歳。高寿と出会い恋人同士になるが、不自然な場面で涙を流したり、未来のことがわかっているかような発言をする。
上山(東出 昌大)
高寿の大学の親友。一見適当な性格だが、親友として高寿のことを見守っている。恋愛経験が豊富で、高寿にアドバイスをすることも。
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨ネタバレあらすじ(ストーリー解説)
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨ふたりの出会い 【起】
一目ぼれをした―――。
少し内気で不器用な主人公・南山高寿が、電車に乗っている場面から物語は始まります。
窓際に立って本を読む一人の女性・福寿愛美に一目ぼれをし、電車を降りた直後、勇気を出して声をかけました。
話しているうち、同い年であることや、彼女は引っ越してきたばかりで、たまたま乗り過ごして電車が同じになったことがわかります。
そして帰り際高寿が
また会える、かな…?
と言うと、なぜか愛美は涙を流し、
また会えるよ。またね。――また明日ね!
と泣き笑いしながら小さく手を振り、電車に乗っていくのでした。
そして次の日、動物園でキリンの絵を描いている高寿のもとに、愛美の姿が。
いいね~。あ、これ、教室に貼り出されるやつだ。
もう1度会えたことに喜ぶ高寿。愛美と連絡先を交換することに成功します。
また次の日、親友である上山のアドバイスをもらいながら彼女をデートに誘いました。
大学を後にしようとしたとき、教室の掲示板に貼り出された、昨日描いたキリンの絵を発見します。
高寿は不思議に思いながらも、愛美とのデートを楽しみ、最後に付き合ってほしいと告白。
嬉しそうに頷きながら、愛美はまた涙を流します。
こうして二人は、晴れて恋人同士となったのでした。
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨交差する想い 【承】
高寿が引っ越すことになり、手伝いにきた愛美。
荷ほどきをしている最中、鍵のついた小さな箱を見つけます。
高寿は、”5歳のとき、湖で溺れそうになった自分を助けてくれた、命の恩人から預かっているもの”だと言います。
「へえ~」と軽く流す愛美でしたが、感慨深そうに箱を見つめるのでした。
毎日のようにデートし、二人の時間を満喫していた矢先、高寿は家に置いていった愛美の手帳を見つけます。
中には、未来の日付と、高寿が愛美と何をしていたかが書かれていました。
困惑する高寿に、愛美から電話が。
私、あなたに隠してることがある。全部話すから、明日朝6時 あなたの教室で待ってる。
―――あの箱を持ってきて。
次の日約束通りの場所へ行くと、愛美が静かに話し始めました―――。
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨愛美の秘密 【転】
愛美は、高寿が住む世界の隣にある、時間の流れが逆方向に進む世界からやってきたと言いました。
つまり、
- 高寿にとっての”未来”は、愛美にとっての”過去”
- 愛美にとっての”過去”が、高寿にとっての”未来”
だと言うのです。
そして高寿が見つけた手帳の内容は、
愛美が過去に、25歳になった高寿から聞いた話をメモしていたもので、
今までの出会いや出来事も、すべて手帳に書かれていた と言います。
鍵のついた箱の中には、これから撮るであろう、高寿と愛美、高寿の両親4人の写真が入っていました。
5歳の高寿を救った命の恩人は、35歳の愛美だったのです。
信じられない出来事に、今までのことがすべて嘘のように感じてしまう高寿。
書いてあるメモ通りに行動しようとする愛美を受け入れられず、思い悩みます。
しかし、今まで愛美が流してきた不思議な涙を思い出し、
自分が最初にした経験が、愛美にとっては最後の思い出だったことに気づきます。
たくさん辛い思いをしてきたにも関わらず、笑顔で振る舞っていた愛美を思い出し
日々すれ違っていくことを乗り越える覚悟を伝えるのでした。
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨最後の日 【結末・ラスト(ネタバレ)】
その後、二人は残された1日1日を大切に過ごしていきます。
そして、愛美にとって最初の日、高寿にとっての最後の日。
愛美に絵のモデルをしてもらい、過去の自分を知らない愛美に、高寿は今までの出来事を話しました。
残り数分になった時、これからすれ違っていくふたりの未来に不安になった愛美に向かって、高寿が言います。
僕たちはすれ違ってなんかない。端と端を結んだ輪になって、一つに繋がってるんだ。
―――ふたりで、ひとつの命なんだ。
言われた愛美が微笑み、12時ぴったりになったとき、愛美は消えてしまいました。
時は流れ、5年後。
25歳になった高寿は、最後の日に描いた絵を持って、15歳の愛美に会いました。
絵を見た愛美は未来の自分と20歳の高寿に思いを馳せ、今度は遡るように愛美の視点で二人の思い出を辿っていきます。
――そして、愛美にとって最後の日、高寿にとっての最初の日。
電車の中、人ごみをかき分けて高寿を見つけた愛美は、窓際に立って本を読み始めました。
高寿に、見つけてもらえるように。
このようなエンディングでストーリーは終わります。
結末としては、二人は愛し合うことができたけれど、最後まで違う世界にいたままだったということです。
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨見どころ
終始美しい2人の表情に注目!
まず、なんといっても主人公である福士蒼汰さんと、小松菜奈さんの演技がとても素晴らしかったです!
物語の序盤、小松菜奈さん演じる愛美の涙には、意味が分かる前と後で、また違った良さがありました。
そしてどのカットをとっても高寿と愛美の表情が絶妙で、
お互いに心から想い合いながら、最後まで結ばれることのない運命に観ているこちらまで切なくなります。
ところどころ、セリフがなく表情だけで気持ちを表現しているところもあり、
言葉の”間”や”空気感”も楽しめる作品だと思います!
胸キュンシーンもたくさん!
終始切ない表情やセリフが続きますが、一方で胸キュンシーンが盛り沢山なことも恋愛モノの醍醐味ですよね!
特に、愛美が高寿に秘密を告白するまでは、初めて恋人同士になったカップルの幸せな日常を中心に描かれているので、恋愛ドラマを見ているような気分になります。
愛美は、どこか掴めない部分を持ちながらも、子どもっぽい表情を見せる可愛らしい女の子。
小松菜奈さんのはじける笑顔に、男女問わず胸キュンすること間違いなしだと思います!
また、福士蒼汰さん演じる高寿も、はじめは髪の毛も伸びていて眼鏡姿ですが、だんだんと頼もしい大人の男性に成長していきます。
見た目とは裏腹に不器用な面もあるので、観ている女性の母性本能をくすぐってくれそうです!
今後活躍する俳優・女優も!?
また本作には、福士蒼汰さん、小松菜奈さん以外にも、今注目されている若手俳優が出演しているのをご存知でしょうか?
実は、
- 2019年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」や、映画『センセイ君主』などに出演し、父に元プロ野球選手の山田和利さんを持つ山田裕貴さん
- 大塚製薬 オロナミンCドリンクのCMで一躍注目を浴び、2021年度前期のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のヒロイン役が決定している清原果耶さん
など、今後も活躍が非常に期待されている俳優・女優が出演しているんです!
山田さんも清原さんも、本作で目立つ役どころではなかったので、気づかなかった方もいらっしゃるかもしれません。
是非、出演している俳優陣にも目を向けて本作を見ていただきたいです!
ぼくは明日、昨日のきみとデートする丨感想・評価
二人の運命に…切なくて号泣!
始めて観たときは、時間軸の難しさに混乱しますよね。でもだんだんわかってくると、切なさが溢れてきます。
「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」
もう戻れない、、、
かけがえのない瞬間。
すれ違っていく二人。
とにかく、切ない…
涙の意味がわかった時
思わず涙が溢れた(;_;)#小松菜奈 #ぼく明日 pic.twitter.com/EB418x783o— TOSHI (@ayanami1229) August 10, 2020
恋人や家族、周囲の人を大切に、日々を大切に生きようと思わせてくれる作品です!
「ごめん、俺もだいぶ涙脆い」
このセリフがはかな過ぎて言い方といい見てる人の気持ちを一気に動かす、ここで涙が止まらなくなっていく、、ぼく明日はいつ見ても何回見ても毎回心に染みる作品だな〜☺︎#ぼく明日— RIKA✨ (@sota1993r2003) April 20, 2020
本作には観た人の心に刺さる、名言とも言えるセリフがたくさん出てきます!ひとつひとつの言葉にも注目していただきたいです。
何度も見たくなる名作
結ばれない二人の運命はハッピーエンドではないものの、どこか美しさを感じてしまいます。儚いからこそ、何度も観てしまいたくなりますね!
観れば観るほど面白い、といった声が多く見られました!主題歌を耳にするだけで思い出して切なくなりますよね。
ぼく明日もう1回見てきました笑笑
いやもうやばい❗ホントに何回みてもボロ泣きなんだけど笑笑
これを機に小説とか読もうかな〜#ぼく明日— コノハ74@低浮上 (@KUROKONOHA74) June 9, 2020
原作ファンが本作を観ても、本作のファンが原作小説を読んでも、満足できる作品になっているようです。どちらも素晴らしい作品ということですね…!
今回感想や口コミを見ていて意外だと思ったのは、女性だけでなく男性の、それもサラリーマン世代の方々にも高評価なことでした!
何度も見ることで、愛美の行動に隠された気持ちや物語の見えない部分を推測することができるのも、いろんな世代から愛される要素の1つなのかもしれません。
映画名丨ネタバレあらすじ、見どころ、感想・評価のまとめ
いかがでしたでしょうか?
三木孝浩監督は、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』に出演した俳優陣を起用して、他にも多くの長編映画を手掛けています。
少し影を持った人物を主人公にした青春映画や、一筋縄ではいかない恋愛ファンタジー映画は、本作を観た時と同じような切なさや儚さを視聴者に与えてくれるはずです。
本作を気に入った方は、是非他の作品もチェックしてみてくださいね!
最後までお読み頂きありがとうございました。
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