哀愁しんでれら|映画は実話?凶悪事件の元ネタとは?結末をネタバレ!

今回は絶賛放映中の映画「哀愁しんでれら」について紹介します!

本作は2021年2月5日に公開され、土屋太鳳さん・田中圭さんのW主演が話題。
監督は「3月のライオン」等の脚本を手掛けた渡辺亮平監督が務めます。

~あらすじ~
児童養護施設で働く小春(演:土屋太鳳)は、26歳の真面目な女性。
幼少期に母親に見捨てられた彼女は「あんな母親にはなりたくない」と強い思いを持ちます。
お金に余裕はなくても、穏やかな生活を送っていた小春。
しかしそんな小春の身に、一晩にして不幸が降りかかってしまう……。
絶望に暮れる小春の前に現れたのは、酒に酔って踏切で倒れている
開業医の大悟(演:田中圭)でした。

この出会いがきっかけになり、急接近する小春と大悟。
二人は結ばれ、大悟の連れ子である「ひかり」と共に家庭を築きます。

最高の幸せを手に入れたと思ったのもつかの間。
物語は波乱の展開に突入していく・・・・・・!

「モンスターペアレント」「幸せとは?」など

様々なテーマを含んだ、衝撃のサスペンス作品です。

そんな中今回は、「哀愁しんでれら|映画は実話?凶悪事件の元ネタとは?結末をネタバレ!」

について紹介していきます。

 

この記事で分かること
  • 「哀愁しんでれら」は実話?
  • 「哀愁しんでれら」ラスト結末をネタバレ

映画は実話?

 映画の元になった事件とは?

本作では「モンスターペアレント」が一つのテーマとして描かれています。
実は渡部監督が、このテーマを取り上げる元ネタになった実話があるそうなんです。

その事件は2016年茨城県日立市で起こりました。
ある男児の両親が「なぜうちの子が参加していないのに運動会を開催したのか」とクレームを入れたのです。
そして挙句の果てには「自宅に来て事情を説明しろ」「運動会をやり直せ」と無理な要求を突き付けました。
実は運動会に参加しなかった男児はいじめで不登校になっており、学校側も様々な対応を施していました。しかし学校を信用しなかった両親は、無理な要求を突き付け続けたのです。

運動会をめぐる話し合いの席では、両親はついに暴力にも及びました。

運動会が決行されると、母親は激高し包丁を校長へ突きつけます。
父親もそれに同調してしまい一触即発の事態になりました。
幸いにも最悪の事態には至らなかったですが、この両親は逮捕されてしまいます。

このニュースが放送された時、渡辺監督は「あまりに馬鹿馬鹿しくて信じられない」と思ったと同時に「なぜそんな行動に出たのか興味がわいた」と言います。

行き過ぎた愛情と歪んだ価値観。
そんな深層心理に着目したからこそ、心に訴える作品を描けたのかもしれません。

ラスト結末をネタバレ

 ラストの結末とは?

映画のラストでは
「学校生徒が廊下に倒れ、小春・大悟・ひかりの3人だけが教室で授業をしている」
という衝撃のシーンが描かれています。

ガラ空きになった教室でわが子を愛でる、小春と大悟。
それに嬉しそうに応えるひかり。
対照的に広がる残酷な光景に思わず絶句しました。

序盤の幸せな展開から一転。
なぜ、このような結末になってしまったのでしょうか。

 ラストに関係? 一家の歪んだ価値観とは?

この結末には、一家の歪んだ価値観が関係しています。

小春は幼いころ母親に捨てられており「ちゃんとした母親にならなくてはならない」
という価値観を持っています。

大悟もかつて学校でいじめられていて、母親に助けを求めるも逆上して殴られる。
というトラウマを持っていました。
そのことから「子供の為なら何でもするのが親」という価値観を持ちます。

一方ひかりはよい子を演じるも、実は「わがままで狂気的」な面を持つ子供でした。

立派な母親になりたいと思うも、母の愛情を知らない小春。
子供の為なら何でもしたい。という偏った愛情を持つ大悟。

二人の悲しい過去ゆえに、ひかりの狂気を正してあげることができませんでした。
そしてそれが、ラストの悲劇につながっていきます……。

ラストの悲劇が起こってしまった理由

実はラストの結末は、小春と大悟の二人が起こした凶悪事件です。

そして発端となったのは、ひかりの恐ろしい行為でした。

ひかりは学校で、好きな男の子「わたる君」の気を引くため様々な行動を取りますが、
中々上手くいきません。
わたる君には仲のいい女の子「くるみちゃん」がいたからです。

くるみちゃんへの敵意がエスカレートしたひかりは、遂にくるみちゃんを教室の窓から突き落としてしまいます。
何食わぬ顔でお葬式に出席し「ゲームオーバー」と笑うひかり。
そんなひかりの狂気が明るみに出ると、一家は学校や社会から追い込まれます。

小春はひかりの言動から、ひかりがやったのでは? と不安に思いますが、
「子供は守るもの」という価値観に身を委ねてしまいました。
一方大悟も、「こどもの為なら何でもする」という考えにとらわれてきます。

「ひかりを守りたい」

想いがエスカレートした二人は、大悟の校医の立場を使って
ワクチンの代わりに「インスリン」を生徒に注射するという行動に出ます。
インスリンは少し投与するだけで、人を死に至らしめる恐ろしいものでした。

生徒がいなくなり、ひかりを傷つけるものが無くなった学校。
そんな世界で、3人は幸せそうに笑います。

愛情とは、一歩間違えば狂気にもなるのだと震えたラストでした。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
序盤の小春と大悟の運命的な出会い。そこからの急展開の恐ろしさ。
怖いと思いながらも、スクリーンにくぎ付けになってしまいました。

これは個人的な見解ですが、作中で描かれる怖さは、
単なる狂気ではないのだと思います。

「過去や価値観にとらわれ、目の前の本質を見ようとしないこと」
が一番怖いのだと感じました。

小春も大悟も過去・価値観にとらわれ、ひかりの狂気を正してあげることができません。
愛情を注ごうと必死になっているつもりで、子供が発するメッセージには盲目です。

子供のためにやっているはずが、
本当に大切な「子供と向き合う」ことを放棄してしまっている。

そんな歪んだ愛情が招く悲劇を、目の当たりにした気がします。
本質をよく見て、己の感覚を信じることが大切だと痛感しました。

サスペンスながらメッセージ性が強い本作、ぜひ劇場でご覧になってみてください。

以上、哀愁しんでれら|映画は実話?凶悪事件の元ネタとは?結末をネタバレ!
についてご紹介しました!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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