ノマドランド|映画は退屈でつまらない?泣けるし面白い?

ノマドランド』は日本でも現在公開中のアメリカ映画です。

この映画は先日のアカデミー賞で作品賞を受賞、ヴェネツィア国際映画祭でも金獅子賞を受賞するなど、数々の映画祭でも評価の高い作品です。この作品で主人公のファーンを演じたフランシス・マクドーマンドもアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。

アメリカの大手証券会社の破綻がきっかけで、すべてを失った60代の女性である主人公。彼女が選んだ道は住み慣れた町を出て、キャンピングカーで生活するという車上生活でした。
彼女は現代におけるノマド(遊牧民)として生きていきます。

この映画の感想には退屈、つまらないという評価もあるようです。実際のところ、この映画は面白い作品なのでしょうか。

 

今回は、映画『ノマドランド』は退屈?つまらない?泣けて面白い?この映画の感想と評価を紹介していきます。

 

この記事で分かること
  • 『ノマドランド』はつまらない?
  • 『ノマドランド』は泣けて面白い?

退屈でつまらない?


感想からは高評価の多い作品のようですが、中には退屈、つまらないという感想もありました。

共感できずにつまらなかった

「アメリカの北部中央地域が主な舞台のせいか登場するのは白人ばかりで、みんな高価なキャンピングカーやトレーラーを持っているので「好きな事して遊んで生きてたんだなあ」と思わせられる。」

「作品賞を獲る程の作品かなぁ?と思う。映像は綺麗だったし、ああいう生活をしている人達がいるのも理解はできるけど、末期の病気の方以外、本当に死ぬまで一生その生活でいいのか?と思ってしまう。」

この映画の予告でも流れていますが、主人公のファーンは”ホームレス”ではなく”ハウスレス”です。
過酷な季節労働をしながらもキャンピングカーで旅をする主人公のファーンに、共感するというよりは憧れを感じます。
現実離れした主人公には共感はできないため、映画をつまらなく感じる理由にもなります。

若者には退屈かも?

何歳になっても人の心は揺れ動く。そりぁ、ティーンのような感情の爆発なんてないけど、無言と沈黙の中で心が揺れているのだ。」

この映画の主人公は高齢者で他の人物も高齢者、リタイア世代の物語です。若い世代には退屈な内容かもしれません。
しかし、人生に年齢は関係なく、起こる出来事に翻弄される場面は多々ありますよね。
年齢を重ねた方がこの映画の良さが分かるとは思いますが、若い世代にも共感できる部分もあるのではないでしょうか。

 

原作の方がいい?


原作は『ノマド:漂流する高齢労働者たち』という、ジャーナリストのジェシカ・ブルーダのノンフィクション本です。

実際に世界市場は2000年代後半から2010年代初頭までの間に経済的衰退の時代、グレート・リセッション時代でした。この時代はアメリカでは職を失った労働者が多く、アメリカ中を移動しながら季節ごとの仕事をする年配者が増えていました。この実態を取材を記したのがこの本です。
原作にはノマドの中に若い世代が登場する場面もあり、社会問題に重きを置いた内容なため、映画とは違うテイストです。

原作を読んで映画を見ると内容に違いがあるためつまらない理由にもなるようです。

泣けるし面白い?


では、泣けて良かったという感想についても紹介していきます。

映画は面白い?



この映画は好みがはっきりと分かれる作品かもしれません。

自分なりの解釈が必要となるため分かりづらいと感じる方もいれば、主人公や登場人物に思いを馳せて感動した方もいます。そういった意味では三者三様の面白い作品だと思います。

孤独と切なさが泣けるロードムービーの傑作

「そろそろ終着点を迎えようとする人間の孤独と不安がやるせない程彷徨う様を淡々と表現している。」

この映画の主人公以外のノマドは実在の車上生活者が登場します。ドキュメンタリー映画に近い作品です。
淡々と過ぎる日常の中でも旅先で出会う人との交流や再会は今までのロードムービーの中でも傑作との感想が散見されました。
雄大な自然の中の人々には人間の本来の姿が描き出されています。

クロエ・ジャオ監督の名作になった映画

フランシス・マクドーマンドさんの自然な素の演技が素晴らしい。今までの彼女の作品で一番好きです。そしてこの真摯な演技を引き出したクロエ・ジャオ監督の脚本と演出に脱帽です。

ジャオ監督の撮影の仕方は独特でした。実際のノマドの人たちにカメラを向け、主演のフランシス・マクドーマンドも演技というよりは、その人たちに溶け込む感じのドキュメンタリー映画のように撮影されています。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。
映画『ノマドランド』はノマドといわれる車上生活者を描いたロードムービーです。
キャンピングカーと聞くと優雅に旅するイメージが浮かび共感できない、高齢者の物語に若い世代は共感できずに退屈に感じるなどが映画のつまらない理由でした。
一方、ドキュメンタリーよりのこの映画に人と人との交流と雄大な自然映像が美しく泣けた、感じるものがあったという感想も多い映画です。
話題の映画ですので、劇場でご覧になってください!

 

以上、ノマドランド|映画は退屈でつまらない?泣けるし面白い?についてご紹介しました!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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