ノマドランド|映画のタイトルの意味は?生き方を考えさせられる内容?

 

映画「ノマドランド」は、2021年度アカデミー賞最有力候補と名高い作品です。

ヴェネチア国際映画祭・トロント国際映画祭・ボストン映画批評家教会など、世界の名だたる映画賞を総なめ!

主演を務めるのは「ファーゴ」でアカデミー賞女優となった、フランシス・マクドーマンドです。超大物女優であるフランシス・マクマードンは、映画のためにノマド生活を実際に体験しました。

そして脇を固めるのは、本当にノマド生活を送っている人ばかり。映画というよりもドキュメントに近く、日本でも大変な話題になっています。

では「ノマドランド」とは、どういう意味でしょうか?すごく考えさせられる内容になっているとの話ですが、具体的に何をどう考えさせられるのか、追求してみました。

 

この記事で分かること
  • 「ノマドランド」の意味
  • 原作者が考える「ノマド」の意味
  • 「ノマドランド」は人生を変える映画

タイトルの意味は? 

映画のタイトルである「ノマドランド」の意味は、アメリカです。


アメリカは誰しもが認める、世界トップの経済大国。GDPは21兆4300万ドル(2019年時点)で、日本の5.082兆ドルよりも遥かに上。

しかし現実は経済大国とは程遠い国でした。そんな現実的な世界を描いた映画こそが、ノマドランドです。

 

「ノマドランド」の意味は?

ノマド」は、放浪者や遊牧民を意味します。

特定の住居を持たず、自分なりの生き方を貫いている人のことです。

「ランド」の意味は、土地・国です。

特定の住居を持たず、自分なりの生き方をしている人が集まる国が、「ノマドランド」。

 

映画の内容から見るノマドの過酷な生活

映画の内容は、長年住んでいた家を手放してノマドとして生きる60代女性ファーンが主役です。

彼女は若者でも音を上げるほど、過酷な労働を課せられます。繁忙期のアマゾンの倉庫で働いたり、食品の加工工場で働いたりしていました。しかしどの仕事も短期です。生活の保証なんて、どこにもありません。

体の負担が大きくのしかかる仕事。しかし負担が大きいからとは言え、「嫌」とは言えません。断ったら、生活ができないからです。

「ノマド」と聞くと日本ではキラキラライフを想像するでしょうが、実際の「ノマド」はかなり過酷。

何の保証もなく綱渡りでの生活を続ければ、病気にもなります。でも病院へ行く余裕はありません。大病を患えば、即ゲームオーバーです。

 

原作者が考える「ノマドランド」の意味

原作者は「ノマド」の意味を「経済的な矛盾から脱出した者」と、捉えています。

映画「ノマドランド」の原作は、ジェシカ・ブルーダーが書いたノンフィクション本です。日本でも「ノマドランド 漂流する高齢労働者たち」のタイトルで、出版されています。

本来であれば、頑張って働いた人が恵まれるはずです。しかし頑張っても頑張っても、恵みはほんの僅か。引退して年金生活を送っても、将来は真っ暗です。経済の骨組みは悲惨なもので、頑張ればどうにかなるものではありません。

原作者は、社会の矛盾から離れて暮らしている人を「ノマド」と呼んでしました。

 

生き方を考えさせられる内容とは? 

既に映画を見た人が投稿したレビューを見てみると、「考えさせられた」「勉強になった」「人生が変わる」の投稿が目立ちました。

「ノマドランド」の内容を突き詰めると、見えてきたのは本当の意味での幸せです。

 

 彼女がノマドを選んだ理由は?

家を失い生活も不安定の高齢者。一見すると悲惨な生活が滲み出ていると思われるでしょう。でも「ノマドランド」で描かれているのは、暗い側面だけではないのです。

映画には、70代で末期がんにおかされているスワンキーが登場します。末期がんにおかされているのなら、今すぐにでも病院へ行かなければいけません。

それでも病院に行かないのは、金銭面的なこともあるでしょう。でも1番は「自由」でした。病院のベッドに縛り付けになるよりも、過酷な自由を選んだのです。

そして自身の夢を叶えるために、行動に移しました!

 

ノマドを演じたのはノマドご本人

スワンキーを演じたのは、本家本物のノマド生活を送っている人でした。スワンキーは、原作にも登場したご本人です。

1944年生まれの76歳。64歳の頃に、ノマド生活へとなりました。彼女には立派に独立した子供がいますが、子供との同居は考えていません。却ってストレスになるからと、拒否しています。

自ら過酷なノマドへと足を踏み入れたスワンキー。でもノマドの世界に入り込んだからこそ、アカデミー賞最有力候補の作品に出演できたのです。

もし子供と同居していたら、大物ハリウッド女優と同じスクリーンに映ることもなかったでしょう。

ちなみにスワンキーの病気は、映画の中だけの話。本人は元気に過ごしていますので、ご安心下さい。

 

まとめ

ノマドランドの意味は、アメリカの真実です。

度重なる不景気により、家を手放して過酷な生活を強いられる高齢者達。過酷な生活を代償に得たのは、自由でした。

一般家庭にとって住み辛い場所がアメリカならば、自由で伸び伸びとした生活もアメリカです。

お金は富と安定をもたらすも自由を失い、自由を得ればお金と安定は消えてしまいます。「ノマドランド」は現実をしっかり描きつつも、人生の在り方を問いかける映画となっていました。

以上、「ノマドランド|映画のタイトルの意味は?生き方を考えさせられる内容?」についてご紹介しました!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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