コンテイジョン|映画のネタバレあらすじと感想|コロナとの共通点は?

映画「コンテイジョン」の、ネタバレあらすじと感想、またコロナとの共通点について紹介します。

 

コンテイジョン|あらすじ

香港に出張中だったベス(グウィネス・パルトロウ)は、アメリカへの帰国中から体調に異変を感じ始める。熱っぽい顔をしながら、無事に家に到着し、息子クラークと夫ミッチ(マット・デイモン)と再会するが、体調は改善しない。2日後、ついに倒れ、泡を吹きながら息絶えてしまう。

同じ頃、香港の若者東京のサラリーマンロンドンのモデルがそれぞれ同じ症状で死亡していた。また、ベスの息子クラークも、学校で熱を出した数日後に亡くなってしまう。

最初は、死因は原因不明の脳炎と診断されていたが、徐々に新型のウイルスによるものだと明らかになっていく。 その頃には、すでにウイルスは驚異的な速度で世界中に拡散していた。

米国疾病対策センター(CDC)を統括するエリス・チーヴァー(ローレンス・フィッシュバーン)は、調査のために、信頼を寄せるエリン・ミアーズ(ケイト・ウィンスレット)をミネアポリスに送り込み、調査を始めさせる。

世界保健機関(WHO)のレオノーラ・オランテス(マリオン・コティヤール)も香港に渡り、ウイルスの感染源を突き止めようとする。

エリン・ミアーズは、死亡した感染者の接触者から、感染者を特定し隔離するとこ、広い隔離施設を用意することに奔走する。が、その最中に自身の体調に異変を覚える。自らもウイルスに感染したことを確信したエリンは、エリス・チーヴァーに連絡をする。報告を聞いたエリスは、エリンを行かせてしまったことに責任を感じながら、「必ずアメリカに帰してやるから、がんばれ」と約束する。

一方、感染源の調査を進めるレオノーラ・オランテスは、最初の感染者のほとんどが、同じ日の香港のカジノにいたことを突き止める。また、協力者の香港人スン・フェンは、SNSで流れる、アメリカとフランスが極秘にワクチンを開発したという情報を信じるべきか悩み、故郷の小さな村を守るためにとるべき行動を探り出す。

そんな中、過激派ブロガーのアラン(ジュード・ロウ)は「政府は、事態の真相とワクチンの存在を隠している」と吹聴し、レンギョウという薬草が薬になると発信する。その情報に惑わされた人々は、恐怖に煽られ、食べ物を買いあさり、レンギョウを巡って争い、社会はパニックに陥っていく。

急速に広がる新型ウイルス、それ以上のスピードで広がる恐怖。

国家、医師、家族を守ろうとする父親、それぞれの立場でウイルスと戦う人々がとった決断とは…!

コンテイジョン|感想・考察

 

この映画では、咳や物に触れることを媒介にしてウイルスが拡散していく様が、とても効果的に、演出されています。
熱っぽい顔に、耳にこびりつく咳の音。
明らかに感染者だとわかる人物が、電車で咳をしたり、手すりを握るシーンは、思わずぞっとしてしまいました。

マスクをする習慣のない地域や、あいさつでハグをする国は多く、飛沫感染によってウイルスが広がるのが、いかに容易なことなのかをひしひしと感じました。
作中では、帰国したベスは体調が悪いまま息子と固くハグを交わし、その数日後に息子は息を引き取ります。
愛情のこもったスキンシップによって、最愛の人を死に追いやる片棒を担いでしまうという事実はとても悲しく、人々が正しく情報を持つことの大切さを改めて感じます。

また、SNSが普及した情報社会だからこその問題、情報の交錯にも焦点が当てられていると感じました。
ブロガーのアランによる政府批判や陰謀論、ネットに上げられていく根拠のない情報に踊らされる人々の様子は、とてもリアルなものでした。
ワクチンが極秘に開発されたという情報に踊らされたスン・フェンは、仕事仲間のレオノーラを誘拐するという暴挙にまで出てしまいます。村の家族を守りたい人であっても、自分を守りたい人であっても、情報の交錯によってパニックを起こすと、一線を越えた行動を起こしてしまうということに恐怖を覚えました。

コンテイジョン|コロナとの共通点は?

第一に、発生源が中国というところが共通しています。

中国の衛生状態や、食文化が実際に問題になっています。
加えて、人口も多く人口密度も高い中国が、作中の発生源に設定されたのも納得できることかもしれません。

また、ウイルスに対する恐怖からくる行動は、世界中で実際に見られた光景そのままに思えました。

電車に乗る人や、列に並ぶ人が手で押さえたり、マスクをつけたりせずに咳をして、周囲の人がヒステリック気味に注意するワンシーンは、まさに今の状況そのままでした。

ほかにも、SNSによって誤った情報が拡散される状況が描かれていましたが、実際に、新型コロナウイルスに恐怖する人々がデマの情報を鵜呑みにし、拡散されています。

例えば、感染初期には、トイレットペーパーには中国製が多いので、品薄になる可能性が高いというデマがSNSを中心にして拡散され、世界のスーパーマーケットやドラッグストアで品薄が多発するという事態を引き起こしました。

本作『コンテイジョン』が日本で公開された時、来場者プレゼントでマスクが配られました。
その時は、マスクなんて…と笑い話になったものが、このご時世では、なかなか手に入らない貴重品になってしまっています。
本作も、公開当時は、地味な映画と言われたりしていたようですが、この時期に見ると、何とも言えない既視感、この映画のなかに自分たちはいるのだと感じずにはいられないリアルさを感じます。

コンテイジョン|まとめ

製作陣の精密な構成、リアルな描写には衝撃を受けました。
実際に、新型コロナがはやったからこそいかにリアルな設定で作られた映画なのかを実感しました。

本作に出演していたキャスト陣は、演技とはいえど、一足先に新型ウイルスの恐ろしさを実感していたことになり、その立場を利用して、切実なメッセージをアップしています。

こんなご時世だからこそ、より多くのことを感じ取り、学べる映画だと思います。

ぜひ、自粛への意識を高めるためにも、ご鑑賞ください!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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