ミナリ|映画はつまらない?泣けるし面白い?評価される理由とは?

 

映画「ミナリ」は、アメリカに移住した韓国人一家を描いた話です。

映画は好評となり、出演者のユン・ヨジョンはアカデミー賞助演女優賞を獲得。ゴールデングローブ賞では、最優秀外国語映画賞を受賞しました。

実績が凄い映画となると評価も高いと思いきや、意外と低いです。「つまらない」「面白くない」との意見も、見られました。

世界的な評価が高いにも関わらず、辛辣な意見が多いのはなぜでしょうか?「ミナリ」がつまらない理由について探ってみました。

 

この記事で分かること
  • 映画「ミナリ」がつまらない理由
  • 映画「ミナリ」が面白い理由

つまらない?

映画「ミナリ」のレビューは、映画.comでは3.5・Yahoo映画では3.44の評価になっていました。

目立って悪いレビューではありません。しかし投稿者の中には、評価1をつけている人も実際にいらっしゃいます。

世界的にも評価が高い映画「ミナリ」に、評価1がつけられた理由についてご紹介します。

まとまりがない

「映画の話にまとまりがない」という意見が、多く見られました。

「ミナリ」はゆっくりとしたペースで話が進められます。時折アクシデントが起こり、アクシデントにより家族はバラバラに……。

「アクシデントを乗り越えて最終的には家族幸せに」が大まかな内容ですが、肝心のアクシンデントが1つにまとまっていません。

天災・価値観が違う夫婦の衝突・生活の困窮・韓国とアメリカの違い。移住者の大変さは伝わるものの、アクシンデントの繋がりはハッキリしていないのです。

パズルのピースがバラバラになり、完成されていないというものでした。

メッセージがわからない

映画を通して何を伝えたいのか、ラストはどうなったのかがハッキリしていません。

「名作」と呼ばれる映画は、映画を通して観客にメッセージを伝えます。

例えば同じく韓国系の映画でアカデミー賞を受賞した「パラサイト」の場合、格差社会について鋭いメッセージを発信。映画からのメッセージは、国際社会をも動かしたほどです。

しかし「ミナリ」の場合、移民にまつわる問題をやりたかったのか、文化の違いについて描きたかったのかがハッキリしていないのです。

強いて言えば「移民はこんなにも大変」と、いうことでしょう。いまいち弱い気がします。

日本人に合わない

「ミナリ」の内容は、日本人の感性には全く合いません。

映画は、1980年代にアメリカに移住した韓国人家族について描かれています。作中に起こるトラブルは、移民経験のある人にとっては共感の嵐でしょう。

しかし、日本人にとってはイマイチ感があるのは拭えません。言葉が通じない異国での移住は、馴染みがないからです。

外国在住の日系人の数は、全世界でおよそ140万人。日本に住む在留外国人の数は、およそ288万人です。

一見すると多いように感じますが、全世界で見ると少数派です。「日本人は外国人を嫌っている」と、本気で考えている海外の方も少なくありません。

異国の地でゼロから生活するのは、想像以上に過酷なのは理解します。でも共感はできず、映画に入り込めないのが正直なところです。

 

泣けるし面白い?

映画「ミナリ」に対しての日本側のレビューは、中々の冷たさです。

しかし海外ではかなり評判が高く、アメリカの映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」ではTOMATO METER98%と驚異的な数字となりました。

次は映画「ミナリ」が面白く、泣ける理由について探ってみます。

アメリカの宗教観

映画では、アメリカの宗教について描かれていました。

教会でコミュニティを築いたり、熱心過ぎるキリスト教信者も登場。日本人には馴染みないシーンですが、アメリカでは共感の嵐となったようです。

アメリカは他民国国家であるため、様々な宗教が入り混じっています。中には神様を信じない「無神論者」もいるほど。

しかしキリスト教を信仰している人の割合は、7割以上と言われています。中には「この世は全て神様が創ったもの」と、本気で考えている人も少なくありません。いわゆる「ガチ勢」です。

ガチ勢が身近にいるアメリカにとって、熱心過ぎるキリスト教信者は珍しくありません。「そういう人もいる」と、共感する部分となっています。

卓越した俳優の演技力

映画「ミナリ」の出演陣の演技は、あまりにも自然過ぎました。

映画にもよるので全てに当てはまりませんが、映画は観客に何が起きているのかを伝えなければいけません。伝えるために、少々オーバーなリアクションを取ることもあります。

逆に自然な演技をしてしまうと、映画の内容をぼやけさせてしまいます。あまりにも自然すぎると、登場人物は何を考えているのかが伝わりません。ある意味禁じ手です。

禁じ手に物怖じせずに挑んだのが、映画「ミナリ」でした。あまりにも自然過ぎるがため、一種のドキュメンタリーのようにも見えます。しかも自然な演技でありながら、今作品で起きていることがハッキリとわかるのも衝撃的でした。

意外と少ない移民がテーマの映画

120年近くある映画の歴史において、移民を取り扱った映画は意外と見当たりません。

探せばいくつかはあるでしょうが、映画「ミナリ」のようにメジャーな作品はないのが現状です。今までにありそうでなかった映画だからこそ、面白かったと感じたのでしょう。

アメリカに移る人の事情は、人それぞれです。一家はアメリカンドリームが理由ですが、中には住んでいた国が嫌で仕方なく移住した人もいらっしゃいます。ルーツが同じ国であっても、根元にあるのは違うものでした。

一生懸命「アメリカ人」になろうとしても、外国から来た以上は「よそ者」扱いです。よそ者が置かれた立場を克明に描いた作品は、中々見当たりません。

ありそうでなかったテーマに踏み込んだからこそ、高い評価を得たのでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

映画「ミナリ」を観てどういう感想を抱くかは、観た人次第です。

「つまらない」と感じたら単に合わなかっただけの話。逆に「面白い」「感動した」と感じたのなら、何かしら共感する部分があったのでしょう。

日本には馴染みのない移民についての話ですが、意見の対立や周りとの確執については、共感できる部分もあります。

映画「ミナリ」は移民を通して、人間関係を描いた作品となっていました。

 

以上、「ミナリ|映画はつまらない?泣けるし面白い?評価される理由とは?」についてご紹介しました!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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