2018年に公開された「日日是好日」は、エッセイストの森下典子さんによる自伝エッセイ『日日是好日₋「お茶」が教えてくれた15の幸せ₋』を原作とした映画です。
主演の典子を黒木華さん、典子が通う茶道教室の先生を樹木希林さん、典子の従姉の美智子を多部未華子さんが演じています。
監督を務めた大森立嗣さんは、人気映画「まほろ駅前多田便利軒」「さよなら渓谷」「セトウツミ」などを手掛けており、弟はあの演技派俳優の大森南朋さんです。
現在「日日是好日」は、仏題の「DANS UN JARDIN QU’ON DIRAIT ETERNEL」(永遠に見える庭で)というタイトルでフランスでも公開中されています。
この映画をきっかけに日本の文化に触れてもらいたいですね。
それでは「日日是好日」の撮影が行われた三渓園や、樹木希林さん演じる武田先生の茶室、典子と美智子がいた海岸はどこなのか、みていきたいと思います。
- 三渓園はどんなところか?
- ロケ地の茶室は樹木希林さんの親族の民家の敷地内に増築されたもの
- 撮影が行われた海岸は神奈川県藤沢市の片瀬海岸
『日日是好日』映画ロケ地である横浜の三渓園について
私用で申し訳ないのですが、今日は樹木希林さんの遺作で、茶道が題材の「日日是好日」を観てきました!
作法やお点前が裏千家とは異なる部分はありますが、季節の感じ方やお茶との付き合い方等を考えさせられました。
12月に私共のお茶会でも使う三渓園が映っていたため個人的に親近感が湧きました☺️ pic.twitter.com/noZS6vVdSZ— 東洋英和女学院大学 裏千家茶道部 (@teu_teaceremony) October 15, 2018
三渓園のシーン
「茶道あるある」が余りにリアル過ぎて、館内が笑いに包まれる…。私も今年、三渓園のお茶会に先生と行った内のひとりです(笑)お茶をやっていない人にも愉しめるけれど、やってると自分と重なる事の多い作品。#日日是好日
— tomomii629 (@tomomii629) October 14, 2018
「日日是好日」を観てきた。かつて茶道を嗜んだ者として観ないわけにはいかない。三溪園茶会とか懐かしい。樹木希林さんが、1993年から2018までの老け芝居を演じ分けられていて驚嘆した pic.twitter.com/D3Flrx6298
— 谷本宏幸 (@subaru_tanimoto) October 20, 2018
撮影にあたりエキストラも募集された三渓園のシーンですが、武田先生と典子と美智子が大寒の日に行くお茶会が、三渓園で撮影されています。
「まあ!」「まあ!」ばかり言っている出席者を見て不思議がるところや、お正客(一番上座の席)をみんなが避けて椅子取りゲーム状態になっているところは、お茶会あるあるなのでしょうか。クスッとしました。
ここでは典子と美智子が、「日日是好日」とはどういう意味かについても触れており、「毎日が良い日」と典子が言っています。
三渓園とは?
残暑の三渓園
この時期暑いし特に見ものもないので、私みたいに年間パスポート持ってる人くらいしか来ません。今日も見渡す範囲に人が見えないくらい “疎” です😅 写真撮ってても人が入り込まないし、夏空とのコントラストもよいので時期的穴場です😉https://t.co/bKmD48h1eA https://t.co/bKmD48h1eA pic.twitter.com/NAqGEv3wU3— arty (@backyard822) August 29, 2020
横浜の三渓園に行きました。
暑くて猫が涼んでた。あまりに暑くて人がいないのがよかった。
茂みにも猫がいます。#三渓園 pic.twitter.com/0uWhMhWoKA— ボブテイル (@nishiogibobtail) August 27, 2020
横浜市にある三渓園は実業家で茶人の原富太郎さんよって、1906年造園された庭園です。
国の重要文化財建造物10棟、横浜市指定有形文化財建造物3棟を含め、17棟の建築物があります。
2006年には国の名勝に指定されました。
園内には年間を通して様々な花も咲き、見学する季節によって違う雰囲気を味わえます。
食事処ではお食事以外に抹茶やお菓子もいただくことができるので、「日日是好日」を思い出しながらお茶をいただくのも良いですね。
園内にある国指定重要文化財・横浜市有形文化財などは、茶会・句会などの文化的催事に利用する際に貸出も行っており、実際にもお茶会が開催されています。
三渓園の主な茶室
・月華殿(重要文化財)
徳川家康が1603年(慶長8年)に京都伏見城内に建てた、諸大名の控えの間であったと伝えられています。内部には、菊花と菊の葉の透彫が入れられています。
1918年に京都府宇治市の三室戸寺金蔵院から、春草廬とともに移築されました。
・春草廬(重要文化財)
織田信長の弟・織田有楽の作とされている茶室。元は月華殿に付属していた茶室でしたが、現在は切り離され、新たに広間と水屋が付加された形になっています。春草廬の特色は窓が多いことです。
・金毛窟
原三溪の構想によって1918年(大正7年)に建てられた、一畳と約4分の3の畳からなる小さな茶室です。月華殿と連結されており、床柱に京都の大徳寺の高欄の手すりの古材を用いています。
こんなに小さな茶室があるのは知りませんでした!
・林洞庵
林洞庵は1970年に宗徧流林洞会から三溪園に寄贈された、八畳の広間と四畳半の小間から構成されている茶室です。古民家のような佇まいですね。
三渓園には、この他にもいくつもの茶室があります。
一度この茶室でお茶をいただいてみたいですね。
『日日是好日』映画ロケ地の茶室、海岸の撮影場所は?
民家の敷地に増築して作られた茶室
映画「 #日日是好日 @nichinichimovie 」舞台となる武田先生宅は、実は #樹木希林 さんの親族のお家をお借りした。映画の設定以上に敷地が大きい為、敷地内に路地、玄関、茶室、庭を作ることに。この路地とともに、観る人が映画に入り込んでいく想いを込めた。( #映画美術監督 #原田満生 )#Smoke pic.twitter.com/WSm4u89KAo
— 原田満生@映画美術監督 (@smoke_web) February 12, 2019
茶室が増築されました。映画「日日是好日」撮影まで7 – 薩摩琵琶 荒井靖水 https://t.co/yf58JKPh5Q#日日是好日 pic.twitter.com/hw9OkFWG7c
— 荒井靖水 (@seisuiarai) October 14, 2018
樹木希林さん演じる武田先生の教室の茶室は、神奈川県横浜市にある樹木希林さんの親族の民家を増築して作られています。
突如として近隣の住民の方たちも驚くような、路地(通行不可)や古民家が出来上がったそうです。
民家の敷地内に庭、茶室、玄関、玄関へと続く路地が作られていますので相当な広さの民家ですね。
新たに建てられたことを感じさせない、見事な風情の茶室が再現されています。
「日日是好日」の大半を占めると言ってもいいくらい、この茶室のシーンは多く出てきます。典子はこの茶室で20年もの間茶道を学び、四季を感じ成長していきます。
「日日是好日」では、お茶をすする音や雨の音が心地よく描かれているなと思いました。
神奈川県 片瀬海岸
大森立嗣監督 『日日是好日』
本日はお茶室セットを出て、鎌倉の海岸で撮影を行いました。晩秋の海も良いものですね…
撮影快調に進んでいます。
出演:黒木華、樹木希林、多部未華子 pic.twitter.com/Umz5M6qKfk— ハーベストフィルム (@harvest_film) November 28, 2017
「日日是好日」観てたら #江ノ島 が。鎌倉の海岸懐かしいなー。 pic.twitter.com/PstJNSL1ik
— 伊藤でった (@itodetta) March 1, 2020
典子と美智子の海岸でのシーンは、神奈川の江の島近くの片瀬海岸で撮影されました。
2人が大学卒業後の就職のことやお茶のことを語り合い、冬の海の波打ち際ではしゃぐ姿がとても印象的なシーンでした。
夏の海とは違った、冬の海の良さが映し出されています。
8月最後の片瀬海岸 pic.twitter.com/BfodhsI1uJ
— もひかん⍨⃝えーす (@mhcn_A) August 31, 2020
神奈川県藤沢市にある片瀬海岸は、年間を通してマリンスポーツを楽しむ人で賑うリゾート海岸です。夏は海の家も出るので、多くの家族連れや若者で賑わいます。海は遠浅で広い砂浜があるので、子供連れの家族にもおすすめの海水浴場です。
撮影地巡りの最後に片瀬海岸でのんびりするのも良いですね。
『日日是好日』映画ロケ地は横浜の三渓園!茶室、海岸の撮影場所についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。
「日日是好日」で武田先生たちがお茶会に行くシーンは、横浜市の三渓園で撮影されました。
三渓園は国の名勝に指定されている庭園であり、需要文化財の建造物があります。
武田先生の教室の茶室は「日日是好日」のために、樹木希林さんの親族の民家の敷地内に増築されたものでした。
また、典子と美智子が将来を語り合った海岸は、神奈川県藤沢市の片瀬海岸ということがわかりました。
どれも「日日是好日」の世界観にぴったりの素敵なロケ地ばかりですね。
特に三渓園は四季折々楽しめて風情のある場所なので、見学してみたくなりました。
是非「日日是好日」のロケ地へ足を運んでみてくださいね!
最後までお読み頂きありがとうございました。
コメント
[…] […]
[…] […]
[…] […]