映画『ゲド戦記』は2021年4月9日に金曜ロードショーで放送予定のジブリ映画です。
しかしこの映画、2006年に公開以来、なにかと酷評されています。
この物語の主人公はエンラッド国のアレンという王子です。17歳になった彼は純粋で真面目な性格から心を病んでしまい、彼の分身の心が光から影に変わってしまいます。影に支配されたアレンは、ある日父親の国王を殺害してしまいました。
国を追われる身となったアレンは賢者のハイタカにより命を救われ、一緒に旅をすることになります。少女のテルーたちにも出会い絆を深めていくアレンでしたが、ハイタカに恨みを持ったクモが現れます。
ストーリー展開的には面白そうな感じもしますが、ジブリ映画の中でもこんなに評価が低い作品は珍しいですよね…。
今回は、ジブリ映画『ゲド戦記』はなぜこんなに評価が低いの?駄作と言われる理由などについて紹介していきます。
- 映画『ゲド戦記』評価の低い理由
- 映画『ゲド戦記』原作者からも不評?
- 映画『ゲド戦記』SNSの反応は?
評価が低い理由は?
え、ちょっと金曜ロードショーゲド戦記やってるとか聞いてないちょっともうねえアレン様愛してる pic.twitter.com/Vm0FcdRBSy
— Яまひる😈4th両日現地 (@eliyoshi_mahiru) January 12, 2018
この映画はどこがダメだったのでしょうか?理由を詳しく調べていきます。
ストーリーが分かりづらかった
本作には原作があります。アメリカの小説家であるアーシュラ・K・ル=グウィンの全6編からなる長編小説『ゲド戦記』です。
本作の内容は小説の第1編「影との戦い」と、主に第3編の「さいはての島へ」の部分のみを描いています。そのため物語の原作を知っている人からはすると端折られ感は否めません。
さらに、本作は宮崎駿監督の漫画作品「シュナの旅」も原案になっています。この「シュナの旅」もまた、宮崎駿監督が原作の『ゲド戦記』をモチーフに制作したオリジナルストーリーです。
映画『ゲド戦記』は原作と原案があるせいでごちゃ混ぜになったストーリー展開に、「意味がわからない」「どういうこと?」という感想が多くなってしまったようです。
キャラクターの気持ちが分からない
この映画の評価が低い理由として、キャラクターが微妙という感想もありました。
まず、主人公のアランはなぜ父親を殺してしまったかなのですが、アレンの動機がはっきりしません。アランの気持ちが分からないので見ている人たちはモヤモヤしてしまいますね。
また、悪役のクモは気持ち悪さや怖さが強い印象が残りやすく、ヒロインに対してもあまり説明がないため、それぞれのキャラクターの気持ちが分かりづらく感じられます。
作画がイマイチ
ジブリ映画の魅力は作画にもありますが、映画の中の作画も駄作の理由とも言われています。
本作ではクロード・ロラン風の背景画に挑戦しています。この挑戦が仇になってしまったかもしれません。
フランスの古典風の背景画は、これまでのジブリ作品に比べると精巧さに欠けるとの印象を持つ方もいます。
原作者からの評価も低い?
>RT
映画ゲド戦記はなぁ…。あれはなぁ…。
創作者でない私があれこれ言えるわけではないが、ゲド戦記の一ファンとしては「あれ?これゲド戦記?」というのが真っ先に思い浮かんだ感想だった。
原作者のル=グウィン女史が映画について”It is not my book.”と 言ったという話はさもありなんだなあ。— まき (@mash_2011) March 26, 2021
この映画は原作者のアーシュラ・K・ル=グウィンからも酷評されているようです。
映画は原作とかけ離れ過ぎた
「私の本ではない。吾朗の映画だ。」
本作を見た原作者のアーシュラ・K・ル=グウィンはこのように述べています。
本作の監督は宮﨑五朗さんで宮崎駿監督の息子さんです。
原作小説の一部を抜粋し、宮崎駿監督の漫画「シュナの旅」を原案に制作された本作は、原作とはかけ離れた作品になってしまったようです。また、本作が宮﨑五朗さんにとっては初監督作品だったこともあり経験不足だったのではとも言われています。
本作は宮崎駿監督がやりたかった?
宮崎駿監督は原作小説「ゲド戦記」の大ファンでした。
この作品を映画化したいと原作者にオファーしましたが、当時は断られていました。その後、宮崎駿監督は「ゲド戦記」をオマージュした作品「シュナの旅」を制作、徐々にジブリ映画は多くのヒット作を世に送り出すことになりました。
原作者はジブリの映画化に許可を出しますが、宮崎駿監督は他の作品を手掛けていたこともあり、息子の宮﨑五朗さんが代わりに制作することになったようです。
もしも宮崎駿監督が担当していたなら、また違った映画になっていたかもしれませんね。
SNSでの評価は?
2月以来の映画館へ。『ゲド戦記』を観ました。ジブリはほぼ映画館で観てるけど何故か宮崎吾朗監督の作品だけは観てなかったので。何かと酷評されてましたしね。原作知っていると違和感があったりするのは仕方がないし、色々と詰めの甘さは感じられます。でも自分的には映画として十分楽しめました。 pic.twitter.com/nXeiUcwfq4
— ジョン(概念)# (@JOHN1793) July 2, 2020
映画を見た人の感想には作品を高評価している人もいるようです。SNSでの反応をご紹介します。
高評価な感想
海外ファンタジー小説はゲド戦記が大好きだし原作が濃いから読んでほしいなあ 映画の方はね、概要みたいな…アレンきゅんが可愛いから見る価値あるよ!
— なーピー (@ORTA__ORTA) March 29, 2021
近くの映画館でジブリの作品やってる!!
もののけ姫も千と千尋もゲド戦記も全部映画館で観たから、ナウシカ観るかなー。
酷評だけどゲド戦記は泣いた。
時の歌とか聴いて欲しい。— ぼんぬ (@bon_nu_dcg) June 26, 2020
ゲド戦記酷評多いが映画館で母と2人で観て、思いの外面白かったよね!?と帰った記憶
— 杏子 (@afterthat_) June 18, 2020
このようにSNSでは意外にも、この映画はジブリ作品の中でも好きという感想や泣けて面白いという感想もありました。
不評な理由は?
ゲド戦記映画館で観たけどマジでなんの話か覚えてないし、また観て確認しようという気にもならないんだよな…
— おとなになれない (@msg5746) March 29, 2021
ちっちゃい時に見に行って直視できなかったゲド戦記、今日映画館で見てきたんだが、おっきくなってもクモ様は怖い
— ヤマカ@低浮上 (@readyyy16) July 6, 2020
映画の後に原作を3冊ぐらい読んだんですが、映画はなんかぐちゃぐちゃに混ざってるような感じ。 RT @akisuzuk: 「ゲド戦記」原作が超好きで、映画は怖くて見ていないんだけど、そろそろ見るべきだろうか…酷評しか聞かないんだけど。
— ishizuka/石塚 (@hiro_shain) March 21, 2011
ストーリー展開がつまらないやよくわからないとの感想もありますが、この映画に登場するクモが怖すぎる、気持ち悪いとの感想もありました。
また、酷評の情報ばかりを先に目にしてしまいこの映画を見ていないという人もいるようですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ジブリ映画『ゲド戦記』の評価が低い理由は原作小説の内容の一部を切り取ったストーリーと宮崎駿監督の漫画作品である「シュナの旅」も原案にされていたためだと考えられます。
ごちゃ混ぜにされたストーリー展開は理解しづらくなりますよね。
物語がよくわからないと映画のキャラクターたちにも感情移入できず、つまらないと感じてしまうのは納得できます。
一方、SNSでは意外と面白いや好きなどの高評価もありました。
酷評が多いとは感じましたが、高評価も結構ある映画ですので、ぜひご覧ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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