宮崎駿監督が手掛けた『ハウルの動く城』はジブリ映画の中でも人気の作品です。4月2日には金曜ロードショーで放送予定にもなっています!
ある日、主人公のハウルは兵士に絡まれていたソフィ-という少女を魔法の力で救いますが、ハウルも荒地の魔女に追われる身で、ソフィーはその魔女により90歳の老婆の姿に変えられてしまいます。街を出るしかなかったソフィーはハウルの動く城に会い、ソフィーはその城で掃除婦として働くことになりました。この物語は守るべき者ができた主人公が怖いものに立ち向かっていく…というジブリ映画の鉄板的な内容に思われますが、本作では激しい戦争の描写も描かれていて物語の土台となっています。
しかし、この映画の原作小説では戦争の描写はないようです。本作ではなぜ戦争が描写されたのでしょうか?また、なにが原因で戦争が起こってしまったのか?ジブリファンの間では話題になった作品でもあります。
今回は、『ハウルの動く城』の戦争が起きた理由を解説していきます。また、原因についても考察していきます。
- 『ハウルの動く城』で戦争が起きた理由についての考察
- 『ハウルの動く城』で描きたかったこととは?
- 『ハウルの動く城』の原作小説について
戦争が起きた理由は?
ハウルの動く城
サリマンの邪悪さの描き方すごいと思う— sleeper_twtr (@sleeper_twtr) August 10, 2018
戦争がなぜ起きたのか?はっきりとした描写はありません。しかし、サリマンによるものではと考察できる理由があります。その理由について考えていきます。
サリマンが戦争を起こしたと考察できる理由
ハウルにとって魔法使いの師匠であるサリマン。彼女の国は隣国と戦争をすることに。
しかし、この戦争はサリマンが仕組んだものと考察できます。
サリマンは品のある老婦人ですが、宮廷に仕える最強の魔法使い師で、魔法学校の校長でもある人物です。この国の王が隣国との戦争に積極的だったのは確かですが、サリマンが国王に助言したことにより戦争が始まったとも考えられます。
そもそもなぜ、隣国と戦争になったのでしょう?
隣国と戦争になった理由
隣国の王子がカカシの姿に変えられたから。
これはサリマンの魔法によるものでした。このことが隣国の怒りを買い、戦争に発展したとなれば納得できますよね。
ハウルを自分の元に戻したいサリマンにとってソフィーは邪魔な存在です。隣国の王子がソフィーのことを好きなのを知っていたサリマンは、カカシにした王子をソフィーに近づけて気を引き、二人をくっつければハウルを取り戻せるだろうと考えていたようです。
サリマンのハウルへの執着が戦況を悪化させた?
サリマンにとってハウルは愛弟子でした。しかし、ハウルはサリマンの元を去っていたのです。そして、カルシファーという悪魔と契約を交わしたハウルは、魔力を高めるために自分の心臓を渡していました。
ハウルを自分の元に戻らせたいサリマンはこの戦争に協力すれば悪魔の契約を解く方法を教えると伝えましたが、ハウルはこれを断りました。ソフィーという守るべき存在が現れたからです。
サリマンはハウルのことも追い詰め始めます。戦火はますます激しくなり、ソフィーや仲間を守ろうとするハウルはどんどん醜い魔物になってしまいます。そうなるとサリマンはハウルが自分の元に戻ってくるだろうと考えていました。
ハウルは自分の容姿に自信があるがゆえに、その容姿が醜くなることには耐えられないだろうと考え、サリマンはハウルを追い込もうとします。
ハウルに対する彼女の執着には恐ろしさを感じますね。
以上のことから、戦争が起きた理由は、ハウルを巡ってのサリマンとソフィーの女同士の争いが原因だったと考えられます。
原作で戦争の描写はなかった?
ハウルの動く城原作小説を読んでる。
・基本的にみんなドライで口が悪い。
・ハウルは映画以上にダメ男。
・映画と全然違う展開
で面白い— コイル男 (@toughope) August 23, 2018
映画の内容は、前半は原作小説に沿っていますが、後半は原作小説にはない戦争が描写されています。
宮崎駿監督が戦争を描写した理由
原作にない戦争を描いた理由について宮崎駿監督は、「恋の戦火を描きたかった」と語っています。
映画の中でハウルとソフィーの絆は深く結ばれていました。ソフィーはハウルのためにカルシファーとの契約を解消させ、ハウルの心臓を取り戻します。二人を引き裂けないと悟ったサリマンは、「このバカげた戦争を終わらせよう」と言い、ソフィーのキスにより元の姿に戻った隣国の王子も、ソフィーへの想いを諦め、「国に戻って戦争を終わらせる」と決意しました。
原作小説が誕生したきっかけ
この映画の原作はイギリス作家、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『魔法使いハウルと火の悪魔』というファンタジー小説です。
ある学校に招かれ、生徒達と話をしている時に一人の少年が「動く城の話を書いて下さい」と言われた。
作家のダイアナ・ウィン・ジョーンズは物語を描くきっかけをこう語っています。
映画化にあたり原作者は、“ハウルの性格だけは変えないで欲しい”との要望はありましたが、本作を気に入ってくれたようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ジブリ映画『ハウルの動く城』で戦争が起きた理由は、サリマンが愛弟子のハウルに対しての異常な執着とハウルと絆を深めたソフィーによる女同士の争いが原因だったと考えられます。
原作はイギリス作家、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『魔法使いハウルと火の悪魔』ですが、この小説では戦争の描写はありませんでした。
映画と原作小説とを見比べるとさらに楽しめると思いますので、ぜひご覧ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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