風の谷のナウシカ｜あの人とは誰？生きていると聞いた意味や王蟲との関係は？

スタジオジブリの名作「風の谷のナウシカ」

1984年に公開されて以来今現在でも愛される名作ですが、2020年には「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」などと各地の映画館で再上映されて、コロナ禍の中でも映画興行に大きな影響を与えるなどその魅力は衰えることはありません。

何度も見てきたという方もいらっしゃると思いますが、名作「風の谷のナウシカ」のナウシカが言った「あの人は生きているの？」というセリフの謎に迫ってみたいと思います。

この記事で分かること

あの人って誰？
生きていると聞いた意味は？
まとめ

あの人って誰？
1. ナウシカがいったセリフのあの人とは？
2. あのとき大人たちにどこかに連れて行かれてしまった王蟲の子？
生きてると聞いた意味は？
1. ナウシカが王蟲に見せられたイメージ
2. 王蟲の記憶
まとめ

あの人って誰？

出典：ジブリ公式

ナウシカがいったセリフのあの人とは？

腐海で王蟲(オウム)と対峙したナウシカが、王蟲が触手を伸ばして空と大きな木の光景が見えた時「あの人が生きてるの？待って王蟲！」というシーンがあります。

あの人とは一体誰のことなのでしょうか？

ナウシカの母親は過去の回想シーンで登場していますが行方不明という説明はありませんし、ユパとは別行動をとっていますがユパほどの剣豪で自然科学にも造詣が深いとあれば生死を心配することはなさそうです。

シーン展開的に考えられるのはペジテのガンシップに乗ってトルメキア軍の船に襲撃を仕掛けていた少年＝アスベルのことでしょうか？

ナウシカが見かけていたトルメキア軍の船に撃墜されてしまい腐海に落ちたと思われるペジテのガンシップに乗った少年の安否がわかっていません。
名前を知らないペジテのガンシップ乗りの少年を「あの人」は生きているのか問うのは納得できますが、王蟲の見せてくれた光景のイメージとは関連性が見えません。

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あのとき大人たちにどこかに連れて行かれてしまった王蟲の子？

ずっとナウシカが気にかけていた生死不明の存在と言えば幼少期にナウシカがかくまっていたのに見つかってしまい大人たちにどこかに連れて行かれてしまう王蟲の子です。
「あの人」という言葉ではありますが、腐海の虫たちと心通わせるナウシカにとって「ひと」とは人間とは限らないのです。

漫画版の５巻のあるシーンでナウシカは王蟲に「(大変なことが起きるから南には向かわずに)北へお帰り」と教えてくれるシーンがあり、その後再会すると「この人に見おぼえがある。北へ帰るように言ってくれたひとだ」というシーンがあります。

見た目ではそれぞれの個体の判別がつきずらい王蟲をナウシカは「ひと」としてそれぞれの個体を判別しているのです。

ともすると王蟲の１体１体を「ひと」として判別している様子から、「あのひとは生きているの？」と聞いている「あのひと」とはナウシカの幼少期に引き離されたあのときの王蟲の子と考えられるのです。

生きてると聞いた意味は？

出典：ジブリ公式

ナウシカが王蟲に見せられたイメージ

王蟲が触手を伸ばしナウシカを包みながら見せてくれる記憶のイメージと、幼少期を回想する中で王蟲の子をかくまい大人たちに引き離されてしまう場面の描き方では色調が違うことがわかります。
ということは王蟲の触手で見せられた記憶のイメージはナウシカの回想ではなく確かな「王蟲の記憶」だということがわかります。

そして触手に触れられたナウシカが寒気を訴えたのを心配してジイたちが「王蟲の心をのぞかれたからだ！姫様に何をみせおった！」と言っています。

とすればやはり、触手の中で見た光景はナウシカの記憶でなく王蟲がナウシカに見せたものなのです。

ナウシカ「エッ！！あの人が生きてるの！？待って王蟲！！」 #風の谷のナウシカ #ghibli
— ジブリな日常 (@PieAfternoon) May 8, 2012

王蟲の記憶

王蟲がナウシカに触手を伸ばして見せたある記憶は見覚えのある光景でした。
触手が離れた際にナウシカは咄嗟に「あのひとが生きているの？」と聞きます。

かわいらしい幼い少女の歌声
印象的な幹の太い大きな木
そして澄み渡る青い空…

それは幼かったナウシカが王蟲の子と遊んでいた秘密の場所の記憶だったのでしょう。

引き離されてなお「殺さないで！」と涙ながらに訴えていた幼かった、今は成長して立派な女性になったナウシカに王蟲は「あの子は生きているよ」と教えてあげたかったのかもしれません。
その王蟲自体はあのときの王蟲の子とは別の個体だとわかるのは「あの人はいきているの？」と聞いているからで、あのときの王蟲の子だとすれば「生きていてよかった！」となるはずですよね。

王蟲たちは目の色で感情を示し、集団で行動できることから個体同士でも意思疎通を図っていることもわかります。
きっとあのときの王蟲の子が今も生きていて成長し、別の王蟲たちと幼少期のナウシカとの記憶を共有しているのでしょうね。

いつかナウシカとあの王蟲の子が再開できる日もくるのでしょうか。