手塚治虫の大人向け漫画『ばるぼら』を実写化した、映画「ばるばら」。
日本・ドイツ・イギリスが合作した作品です。世界各国ですでに上映され大きな反響を呼んでいます。ついに2020年11月20日より日本凱旋公開になりました。
様々なタブーに触れている漫画『ばるぼら』は、映像化不可能だと言われていましたが、手塚治虫さんの子供である手塚眞監督が、稲垣吾郎さんや二階堂ふみさんら豪華キャストとタッグを組み、映像化を実現させた作品です。
今回は、映画「ばるばら」を鑑賞された方の面白い理由とつまらない理由について紹介していきます。映画を鑑賞するか参考にしてみてください。
- 映画『ばるぼら』が面白い理由
- 映画『ばるぼら』がつまらい理由
- 映画『ばるぼら』の評価
世間的には人気小説家の美倉洋介(稲垣吾郎)だが誰にも言えない苦悩を抱えて生きていた。ある日の新宿の地下街で、美倉は酒に溺れる謎の少女”ばるぼら”に出会う。ばるぼらをなぜか家に連れ帰ってしまう美倉。大酒のみで退廃的なばるぼらだが、美倉は彼女に奇妙な魅力を感じてしまう。不思議なことに小説の創作意欲も湧き上がっていく美倉だった。いつしかばるぼらなしでは生きていけなくなる美倉…ばるぼらは現実なのか、それとも幻なのか。
面白い理由は?
映画 #ばるぼら 観てきました!
皆さんエロいを連呼されているからドキドキしていたけど、私は全くエロさを感じずに、美しい映像に見入りました✨
お二人の愛撫を穏やかな気持ちで見守りながら、時々オカルトな世界に浸れて夢見心地で良作☺️
吾郎さんと二階堂さんじゃなければ成立しないこの世界好きだ pic.twitter.com/5yyKLsdDyt— 📎neti-co☆ (@FCzfZinlKF9hOhT) November 24, 2020
独特な世界観のある映画
『現実を忘れて非日常に溺れる。それこそ映画の良さだと思う。』
『異次元な世界観と魅力的な展開にどっぷり浸ってあっという間でした。』
この映画の原作漫画である『ばるぼら』は、大人向けの手塚治虫ワールドで、人間の欲望とその真理をついた難しい内容です。しかし、この映画はその独特な世界観を見事に表現しているとの感想が多くありました。
手塚治虫さんは第2次世界大戦後の青年に多大な影響を与えた漫画家・アニメーション作家として有名です。
漫画の代表作には『火の鳥』『ブラックジャック』などがあります。特に1963年の日本初となるTVアニメ『鉄腕アトム』は、現代につながる日本のテレビアニメ制作に多大な影響を与えました。彼の作品は、漫画だけではなくアニメーションの世界でも日本の大衆に広まり、世界へと羽ばたきました。この功績は計り知れません。
手塚治虫さんは”マンガの神様”と称され、60年でその生涯を閉じましたが、彼の作品は今なお世界中で生き続け世界中で愛されています。
まるで芸術作品を観ているかのよう
この映画は内容もさることながら、映像にもこだわりが感じられる作品です。
『淀みのない緊張感を保ったカメラワークだった』
『現代でありながら現代ではないような美しい映像』
『撮影する人が変わると ここまで美しく魅せる事が出来るのか』
このように映像の美しさは絶賛されています。
撮影監督はクリストファー・ドイルさん。オーストラリアの方ですが、幼少期から日本文学に興味を持っており、アジア圏で映画撮影に携わるようになります。1999年『孔雀』で映画監督デビューし、激しいカメラワークとスタイリッシュな映像が彼の持ち味です。
この映画の舞台は東京。日本の代表的街並みが、クリストファーさんにより幻想的で芸術的な街並みとして映し出されています。また、街並みだけではなく、劇中で美倉が言った「あれは、幻だったのだろうかー」という言葉ともシンクロしており、登場人物も憂いを帯びながらも妖艶に映し出されています。
キャストの熱演に圧倒された
『名だたる俳優陣の熱演に圧倒』
『遠慮無いアダルト描写』
『二階堂ふみさんはつかみどころのない「ばるぼら」を演じ切っていた。美倉先生は稲垣吾郎以外には考えられない』
『特に二階堂ふみさんの裸体があれ程「綺麗だ…」と思ったのは初めて』
この作品は+R15指定のため官能的なシーンも多いですが、キャストの圧倒的な演技力には魅了されるようです。
稲垣吾郎さんが演じている美倉洋介は、漫画の設定とは違っていますが、人気作家のすかした表情や狂気に振り回されていく表情もリアルに感じられます。二階堂ふみさんの演じたばるぼらは、美倉を異世界へと誘う妖しい魅力的な女性となっています。また、渡辺えりさんの演じたムシュネーには存在感がありますし、片山萌美さんの演じたブティックのショップ店員も色っぽく、映画のシーンは印象に残ります。
つまらない理由は?
『ばるぼら』感想。手塚治虫原作。オレっ子の二階堂ふみの憎めない感じと堕落していく人気作家の稲垣吾郎の対比、ベッドシーンがしっかり過激なのが良かった。終盤のインモラルさも好き。ただストーリー性は薄めで、原作を後で読んだらもっと楽しそうなエピソードがあったのでそれやって〜と思った。 pic.twitter.com/y1LAI9qzFH
— ヒナタカ@映画 (@HinatakaJeF) November 21, 2020
展開がつまらない
『役者の演技や画作りについてはこだわりがあり文芸作品のような良さを感じることはできましたが、自分にとっては長すぎました』
主人公・美倉洋介は人気作家ですが、異常性欲者でもあり、映画の内容は複雑な精神世界が描写されています。
物語が始まりは主人公の気持ちもある程度は理解ができると思われますが、その独特な世界観に付いていけず、展開がなくつまらないという感想もありました。
いろいろ気になると面白くなくなる
『ラストも原作ではきちんと描かれているのに、映画はアンニュイな終わり方』
『倒錯世界なのか?幻想世界なのか?どっちなのか?』
手塚治虫さんの漫画ファンからは特に映画のラストが異なっていたことにつまらない理由が挙げられていました。
このような意見から、ある程度余白があって、何ともいえない終わり方が好きだと感じる方には向いている作品です。
まとめ
映画「ばるばら」の観た方の感想からは、手塚治虫の独特な世界観を表現しきっていた内容や映像、キャストの圧倒的な演技力に、高評価の感想がと多いと感じられました。一方で、複雑な精神世界の描写に難しさを感じたり、原作と映画のラストの違いに不満という感想もありました。
この映画の舞台は東京、私達の見慣れた風景がどのようにスクリーンに映るのでしょうか。また、SMAP時代の稲垣吾郎さんには出来なかったとされる美倉洋介はかなり気になります。二階堂ふみさんの妖艶なばるぼらには、異空間の世界に連れて行かれそうで魅了される予感がします。
ぜひ、劇場でこの映画の独特な世界観にどっぷり浸ってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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