映画「ばるぼら」は2020年11月20日より劇場公開されています。
1970年代に発表された手塚治虫の大人向け漫画「ばるぼら」を実写化した作品。手塚治虫の実子である手塚眞が監督をつとめ、稲垣吾郎、二階堂ふみの共演で注目を集めています。異常性欲に悩まされる小説家が、アルコール依存症でどこか魅力的な少女と出会ったことで、始まっていく奇妙な世界を描いたストーリーです。
今回は、その禁断の愛とミステリーが描かれた映画「ばるぼら」のあらすじと原作について紹介していきます。
- 「ばるぼら」の登場人物
- 「ばるぼら」のあらすじ/ネタバレ
- 「ばるぼら」の原作について
予告動画
登場人物(キャスト)一覧
美倉洋介(稲垣吾郎)
出版社の社長の娘や父の友人の娘との縁談を勧められながらも、異常性欲に悩まされている売れっ子小説家。駅で出会った少女に魅了され、人生を翻弄されていく。
バルボラ(二階堂ふみ)
アルコール依存症のフーテン女。不思議な魅力を放ち、駅で出会った美倉に拾われいつのまにか家に居着いてしまう。
ムネーモシュネー(渡辺えり)
自称バルボラの母。ギリシャ神話において、”芸術家のミューズ”たちの母親とされている。
あらすじ
あらすじ【起】
ある日、売れっ子小説家の美倉は新宿駅の柱の陰に酔っ払ってうずくまる1人の少女を見つけます。
気まぐれで少女を家へと連れて帰った美倉は、その少女の不思議な魅力に引き込まれていきます。
大酒飲みで自堕落な少女は”バルボラ”と名乗り、いつのまにか美倉の家に居座るようになっていったのです。
しかし、バルボラが近くにいるだけで、新たな小説が生まれると実感した美倉は、バルボラを「ミューズのようだ」と感じ、益々手放せなくなってしまうのです。
ギリシャ神話に登場する”ミューズ”とは、バルボラのことなのではないか、現代でいう”魔女”なのではないかと美倉は感じていたのでした。
あらすじ【承】
そんな美倉の心情を知り尽くしているかのように、美倉を翻弄するバルボラ。
そして、そんなバルボラに魅了され愛してしまう美倉。
バルボラが自分のそばにいてくれるだけで、次々とヒット作を生み出せると実感する美倉は、このままバルボラと結婚しようと考えます。
そんな美倉にミサ方式の結婚式をあげようと、バルボラが提案するのです。
バルボラを手放したくはない美倉は、予定通り式をあげようとしますが式当日、突然警察が乗り込んでくるのです。
そして美倉は逮捕され、バルボラと離れ離れになってしまうのでした。
あらすじ【転】
それから数年後、美倉は他の女性と結婚していました。
しかし、逮捕された事が報道されてしまい小説家としては落ちぶれた生活を送っていたのです。
そんな中、しぶしぶ引き受けた仕事で大阪を訪れた美倉は、バルボラにそっくりな少女・ドルメンと出会います。
そして、ドルメンがバルボラ本人だと確信した美倉は、また自分のところに戻ってきて欲しいと懇願します。
しかし、バルボラは美倉の事や何もかもを忘れてしまっていたのでした。
その裏には、バルボラの母親で魔女でもあるムネーモシュネーの力によって記憶を消されるという事実があったのです。
あらすじ【結】
そんなバルボラをあきらめきれない美倉は、バルボラを連れ去り心中をはかります。
しかし死にきれなかった美倉は、今度こそバルボラのいない世界で生きていこうと自分に強く言い聞かせるのでした。
そんな美倉の前に、再び現れるバルボラ。
抑えきれない思いに最後の時を2人で過ごそうと考えた美倉は、バルボラと作家仲間の筒井の別荘へと隠れます。
死にゆくバルボラの横で、最後の小説を書き始める美倉。
そして、数年後。
美倉が書いた小説「ばるぼら」はベストセラーとなるのでした。
原作は?
1973年に「ビッグコミック」で連載が開始された手塚治虫の大人向け漫画が原作です。
愛と苦悩が目まぐるしく交差していくそのストーリーは、映像化は不可能と考えられていた名作になっています。
「ばるぼら」の連載開始前にはすでに「鉄腕アトムが」アニメ放送を開始しており、その後「ブラックジャック」などの人気作を生み出した手塚治虫。
それまでに手塚治虫が抱えていた、「人間の隠された本能」「芸術と娯楽への葛藤」などの隠されていた鬱憤があらわされた作品になっています。
連載当時は、その主人公・美倉のモデルは手塚治虫本人なのではないかと言われ注目を集め、美倉と手塚治虫をつなぎあわせて見ていただけるとより作品に引き込まれてしまいます。
まとめ
映画『ばるぼら』の登場人物、あらすじ/ネタバレ、原作についてご紹介させていただきました。
日本を代表する漫画家・手塚治虫の漫画が原作ということで、誰もがその世界観に引き込まれてしまう作品になっているようです!
「鉄腕アトム」や「ブラック・ジャック」などのヒット作で知られる手塚治虫の、新たなる代表作になる予感がしますね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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