1月29日の公開以降、5週連続で動員数1位の映画「花束みたいな恋をした」。
趣味も好きなものも何から何まで一緒で、運命を感じて付き合い始めた麦(菅田将暉)と絹(有村架純)の5年間の物語に、
「涙が止まらなかった」
「まるで小説を読んでいるような気持になる映画だった」
など、その世界観にはまる人が続出中です。
映画の大ヒットとともに人気なのが、映画の小説。
今回は「花束みたいな恋をした」に原作の小説はあるのか、映画とどんな違いがあるのかを紹介していきます。
- 「花束みたいな恋をした」原作小説はある?
- 映画と小説の違いは?
- 原作小説のネタバレ結末は?
原作小説はある?
映画「花束みたいな恋をした」は、脚本家の坂元裕二さんの完全オリジナル作品。
そのため、原作ではなく、映画の公開に合わせて発売されたノベライズ小説があります。作者はもちろん坂元裕二さん。ノベライズ=”小説化する”というその意味のとおり、映画を小説にしたものです。
ノベライズ以外にも、
・オフィシャルフォトブック
・オリジナルシナリオ
も同時発売されています。
【本日発売】
映画『花束みたいな恋をした』(主演:菅田将暉 有村架純|脚本:坂元裕二|監督:土井裕泰)関連書3点、本日発売です!『花束みたいな恋をした』
オフィシャルフォトブック
ノベライズ
オリジナルシナリオ映画の公開は1/29、まずは本からお楽しみください!https://t.co/TMVGt5NfSl pic.twitter.com/aDevA3H0k9
— リトルモアWEB (@LittleMoreWEB) January 4, 2021
オフィシャルフォトブックでは映画のシーンに加え、フォトブックでしか見られないシーンや舞台裏のカットも掲載。麦と絹の5年間がつまったアルバムのような一冊です。
オリジナルシナリオでは、坂元裕二さんが生み出した美しいセリフの一つ一つが楽しめます。映画にはあって、小説には無いセリフもありますが、この一冊があれば大丈夫。詩のような珠玉のセリフも話題となったこの作品。読みながら映画のシーンを思い出すには必須の一冊です。
映画と小説の違いは?
「花束みたいな恋をした」
小説を読みました。
最後のほうは
涙が止まりませんでした😢😢💐— 豊成春子(四国放送アナウンサー) (@haruko_toyonari) January 27, 2021
では、映画と小説で違いはあるのでしょうか?
小説にあって映画にないもの
映画を小説化したものですので、ストーリー展開は同じです。
しかし、小説では”登場人物の細やかな心理描写がある”という点が映画とは違うでしょう。
映画ではセリフの無いシーンだったところも、小説ではその時どんなことを登場人物が考えていたのか、細かに描写されています。映画では「絹ちゃんはこんな気持ちだったのかもしれない」と想像するしかなかったシーンも、小説ではちゃんとその答えを知る事ができるのです。
映画を先に見るか、小説を先に読むか
映画と小説のどちらから先に入るか…。迷いますね。
そこはもうお好みで!!
映画を先に見た方は、「BGMがある方が感情移入できた」「菅田将暉くんと有村架純ちゃんの演技がとても良かった」「映画を見てから小説を読むと、その時流れたBGMが脳内で再生されたり、セリフも麦と絹の声で聞こえてきて、臨場感が増した」という意見がありました。
もともと読書が好き、という方は小説から読んで映画を見るのも良いでしょう。小説で文字をひとつひとつ追う方が、言葉の意味をじっくり噛みしめられるかもしれません。
SNSを見ていると、映画を見て感動→世界観にハマって小説・オリジナルシナリオ・フォトブックを買う、という方がとても多い印象です。映画と小説、どちらから入ったとしてもそれぞれ良いところがありますので、楽しめることは間違いありません。
ただし映画は、上映期間がいつかは終わってしまいます。DVD発売までしばらく待つことになりますので、まだ公開している今のうちに映画を見ておくのもおすすめです。
原作のネタバレ結末は?
では、映画と小説、それぞれの結末はどのようなものなのでしょうか?
映画の結末
別れて数年後に、カフェでばったり再会した麦と絹。お互い新しい恋人と一緒におり、それぞれ声はかけ合わずにカフェを後にします。別れ際、違う方向に歩いていく麦と絹は、互いの後ろ姿にそっと手を振ります。けれどそれをふたりとも見ていません。
しらばらくして、麦はふと、絹との思い出のパン屋さんをGoogle mapで検索します。するとそこには、仲良く笑顔で並んで歩く麦と絹の姿が。偶然にもストリートビューにふたりの姿が写り込んでいたのです。それを見てほほ笑む麦。ストリートビューに写ったの絹の手には、花束が抱かれていましたー。
以上が映画の結末です。
小説の結末
次は小説の結末を見てみましょう。(一部抜粋)
”その夜は、お互い家に帰って偶然の再会に思いを馳せた。
絹はお風呂から出て思った。
(彼の部屋に初めて行った時、髪の毛乾かしてもらったな。雨降ってたな。焼きおにぎり美味しかったな。近所のあのパン屋のご夫婦、今頃どうしてるだろ)
麦はPCに向かって思った。
(よく二人で行ったパン屋があった気がする。あの焼きそばパンまた食べたいな)
検索して調べると、パン屋の名前がベーカリー木村屋だったこと、閉店したと絹から聞かされたことを思い出した。
店があった場所を見てみようとGoogleのストリートビューで付近を探索してみた。
マンション近くの通りの画像を見ていて、麦は「あっ」と驚いた。
ストリートビューの画面に、多摩川べりの歩道を花束とトイレットペーパーを持って歩く男女の姿が映り込んでいる。
顔にボカシが入っているが、間違いなく麦と絹だった。
画面の中の麦と絹は永遠にあの時間の中に静止したまま、よく晴れた多摩川べりの歩道で仲良く手をつなぎ、顔を見合わせている。
ボカシで見えないが、きっと笑顔だ。”
小説のラストも、やはり映画と展開は一緒でした。
しかし小説では丁寧に麦と絹の心の声が描かれています。小説を読んだ後に、もう一度映画がみたくなってしまいますね。
まとめ
「花束みたいな恋をした」には、映画の脚本も担当した坂元裕二さん作のノベライズ小説がありました。ノベライズは映画を小説化したものなので、映画と小説のストーリー展開は一緒です。映画には無かった、登場人物の細やかな心理描写があるのが小説の特徴です。ぜひ映画と合わせて小説も読んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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