ランボー ラストブラッド|映画のネタバレあらすじと感想。

映画『ランボー ラスト・ブラッド』作品情報

2019年アメリカで制作されたアクション映画。

本作は、1982年「ランボー FIRST BLOOD」を皮切りに始まった「ランボー」シリーズの第5弾。実に40年を経て、ついに完結編の登場。R15+指定。

昨年アメリカで劇場公開された際、脚本や生々しい暴力シーンが、メキシコに対する人種差別だとして非難を受けた経緯がある。

●監督:エイドリアン・グランバーグ

●脚本:マシュー・キュアニックとシルベスター・スタローンの共同執筆

映画『ランボー ラスト・ブラッド』登場人物とキャスト

・ジョン・ランボー:シルベスタ・スタローン(ささきいさお)

・カルメン:バス・ベガ(井上喜久子)

・ウーゴ・マルティネス:セルヒオ・ペリス=メンチェータ(武田真治)

・ビクトル・マルティネス:オスカル・ハエナーダ(ケンドーコバヤシ)

・マリア・ベルトラン:アドリアナ・バラッザ(小宮和枝)

・カブリエラ:イヴェット・モンリール(花澤香菜)

( )内は日本語吹き替え版キャスト名

映画『ランボー ラスト・ブラッド』あらすじ

かつてグリーンベレーの兵士としてベトナム戦争を生き抜いたジョン・ランボー。

今では故郷アリゾナの牧場で旧友マリアとその孫娘ガブリエルと共に平和に暮らしていた。

ランボーが実の娘同然に愛していたガブリエルだったが、ある日、実の父を探しにメキシコへ行くと、家を出て行ってしまう。

ところがガブリエルはメキシコの地で人身売買カルテルに拉致され、麻薬漬けにされたのち薬物過剰摂取で死んでしまう。

愛する家族を理不尽にも殺された、ランボーの怒りが爆発し・・

映画『ランボー ラスト・ブラッド』感想・評価

・ランボーファンなら必見!ランボー最後の勇姿を是非とも映画館で!
・1作目と同様、得意のゲリラ戦。
・R15+指定にもなっているように、残虐なシーンが多いのは事実。暴力シーンが多いので、不得意な方は要注意。

シルベスタ・スタローン 驚異の御年73歳!

出典:IMDb

シルベスタ・スタローン 1946年生まれ。73歳。鍛え上げられた肉体とアクション。40年前を彷彿とさせる鬼気迫る形相で怒りを爆発させる姿は、とても73歳とは思えない。人間、鍛え上げれば年齢に関係なくここまで出来るのだと改めて感じさせられた。

満身創痍のランボーが弓矢を構え、射抜くような視線をこちらに向けている姿は、愛する人を守らねばならぬ覚悟がヒシヒシと感じられ、観ている者までゾクゾクさせる気魄に満ちている。

笑いの出てしまうようなトラップの連続

今回の戦いはランボーの故郷である農場。

勝手知ったる地の利を活かし、あらゆるところにトラップを仕掛け、あれよあれよという間に何十人をバッタバッタと倒していく。そのトラップの巧妙さ。卓越したスキルに魅了されてしまう。

本来ならば、目を覆ってしまうような壮絶な殺戮場面ではあるものの、途中から爽快感に変わってしまうのはなぜだろうか。

ランボーの愛する家族への一途な思い、どうにもならない切羽詰まった感情の発憤であることが観客に伝わっているのだろう。

ランボーの怒りを発火させた名脇役たち

今回の作品は過去作と比較しても、最大とも言えるランボーの怒りが前面に出ている。何と言っても娘同然に育ててきたガブリエルへの許し難い非道への怒り。親の立場としてはやんやの喝采を浴びせながらランボーを応援してしまうだろう。

メキシコで人身売買を兄弟で仕切っているマルティネス兄弟。その鬼畜ぶりを見事なまでに熱演していたのが、セルヒオ・ペリス=メンチェータとオスカル・ハエナダ。

本作では、クズ野郎をこれでもか!というほど見せつけてくれた。

出典:IMDb

ランボーの人生とは何だったのか・・

ようやく手に入れた穏やかな生活、愛する家族。それを最悪の形で失ってしまったランボーの悲しみ、嘆き。なぜ自分は戦闘から逃れられないのか。

自問してもどうしても答えが出てこない問題ではあるが、最愛の娘を失ってしまったランボーが次にどこへ向かうのか?

見る者の心を揺さぶるラストシーンになっている。もしかして続編もアリ?

映画『ランボー ラスト・ブラッド』まとめ

ベトナム戦争の悪夢を40年経っても引きずりながら、穏やかな生活を望んでいた古老ランボーに突然訪れた悲劇。

大事な家族を守るため、守れなかった家族の恨みを晴らすため、理不尽な愛娘の死に対する報復として立ち上がらざるを得なかったランボー。やるからには徹底的にやり尽くす。

暴力は決して許されるものではないのだが、余りにも非道な行いに目をつぶることが正解なのだろうか?

現代社会では「やられたらやり返す」ことはよくない事であるのは承知のこと。しかしこのすっきり感はどうしたものだろう。

日本でも江戸時代には公認されていた「仇討ち」に通ずるものが、この「ランボー」を魅力的なヒーローとして定着させているのかもしれない。

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