2020年11月27日に公開されたアーニャは、きっと来る
英国を代表する作家マイケル・モーパーゴの児童文学小説を映画化した作品です。
第二次世界大戦の真っただ中、ピレネー山脈を舞台にナチスに迫害されるユダヤ人の子どもたちと、彼らを異国に逃がそうと奔走する少年たちのヒューマンドラマです。
Netflixオリジナルドラマ「ストレンジャーシングス」で主演のノア・シュナップスも出演したことで話題となりました。
今回はこのアーニャは、きっと来るについてネタバレありのあらすじと見どころをまとめたいと思います。
- 「アーニャは、きっと来る」のあらすじ
- 「アーニャは、きっと来る」のネタバレ結末
- 「アーニャは、きっと来る」の音楽
- 「アーニャは、きっと来る」まとめ
予告動画
主な登場人物(キャスト)

出典:映画ログプラス
ジョー(ノア・シュナップ)
13歳の羊飼いの少年。隠れて暮らすユダヤ人のベンジャミンと親しくなったことをきっかけにユダヤ人の子どもたちの脱出作戦に協力する。
アンリ(ジャン・レノ)
ジョーの祖父の男性。オルカーダとは旧知の仲で、秘かにオルカーダに協力をしていた。
オルカーダ(アンジェリカ・ヒューストン)
ユダヤ人のベンジャミンの義理の母の女性。ユダヤ人の子どもたちを村で匿ってスペインに逃がす計画を考えている。
ネタバレあらすじ(ストーリー解説)

出典:CineRack
あらすじ 【起】
1942年、第二次世界大戦中の南フランスのピレネー山脈ふもと近くの小さなレスカンという村で、ジョー・ラランドという13歳の少年は羊飼いとして暮らしていました。
ジョーは戦火が及ぶことも敗戦のダメージも特に感じることもなく学校に通ったり、いつも通りのんびり羊たちと暮らしていたそんなある時、ベンジャミンという男に出会うのです。
ベンジャミンのあとをつけていき家の中を覗き込むと彼はナチスのホロコーストから逃れてきたユダヤ人で、義理の母であるオルカーダのもとでかくまわれて身を隠しながら生き別れになった娘のアーニャを待っているのです。
別の日、ジョーはあのベンジャミンがいる納屋に忍び込むと、ユダヤ人の女の子のノアが隠れていてその存在に気付いてしまいます。
ベンジャミンとオルカーダに見つかってしまったジョーでしたが、2人から“逃げ延びたユダヤ人の子どもたちを山を越えてスペイン領へ逃がす”という危険な計画を企てていると聞かされます。
子どもたちをかくまい、いつ脱出するか機会を伺っているという2人の秘密をジョーは守り手伝うことを約束したのです。
あらすじ 【承】
そんな平和なレスカンにもついにはナチスドイツ軍が駐在して雨の日も雪の日も昼夜問わず監視の手が回るようになり、自由に移動することも困難になっていきます。
いよいよスペインへの亡命が困難になってしまいました。
ジョーがおじいちゃんのアンリと2人で歩いていると、オルカーダと偶然出会い、アンリとオルカーダは旧知の仲でアンリも協力していたことをジョーは知ったのでした。
そしてお手伝いを頼まれます。次々増えていくユダヤ人の子どもたちに食料を送るためにも必要な仕事です。
日を増すにつれ厳しくなっていく監視体制と巡回の中、ジョーは食料品店でナチス軍のホフマン伍長と知り合いになります。
「この村は自分の故郷の村に似ている」というホフマン伍長にジョーはナチスの人間だけど他の軍人とはなにか違うものを感じ、ジョーの親友で知的障害があるユベールもホフマンに懐いたことと、ホフマンもユベールをかわいがったことで徐々に親近感を覚えていきます。
そんなとき、ホフマンに訃報が届いてしまいます。
ベルリンに住むホフマンの最愛の娘が空襲によって亡くなってしまったのです。それからというものホフマンはふさぎ込んでしまいます。自問自答するホフマンの人柄にジョーはますます親近感を覚えるのでした。
あらすじ 【転】
ある日、ジョーの父親がドイツの強制労働所から帰ってきます。戦争捕虜として4年もの間に味わった苦痛から逃れるようにアルコール漬けになっていました。
ジョーがナチス兵であるホフマンととても親しくしていることを聞きつけた父親はジョーに厳しく当たり散らします。
泣き出すジョーを見て祖父のアンリはたまらず、ジョーとともにユダヤ人たちを救出するため手助けをしていることを打ち明けるのです。
作戦を知ることになった父も母も協力してくれることを約束してくれました。
日々厳しくなっていく警戒態勢の監視下でスペインへの脱出作戦はほぼ不可能に近い状況です。
しかしジョーの母親はとんでもないアイディアを思いついたのです。
それは夏の暑い時期に羊たちを涼しい高所の山地へと移動させる「移牧」のタイミングで、ユダヤ人の子どもたちを羊飼いに扮装させスペインの目前まで連れて行くという作戦でした。
この作戦を成功させるべくレスカンの住民たち全員に話して協力をお願いしたのです。
そして移牧する日、ベンジャミンやユダヤ人の子どもたちは羊飼いに混ざり、羊たちの群れをともなって村から出るとき、ナチスの軍人たちは子どもたちを拍手で見送っていました。
しかしホフマンは何故か強く違和感を覚えるのです。
あらすじ 【結末・ラスト(ネタバレ)】
ついに脱出作戦が開始しました。
次の日、そわそわしているジョーのもとにユベールから嫌なニュースを聞かされ急いで広場に向かいます。
そこにはナチスの兵に連行されていくベンジャミンと、ベンジャミンに抱きかかえられているノアの姿がありました。
スペインの国境の先まで子どもたちを逃がす事が出来たベンジャミンは、その足で村に戻り娘のアーニャを待つ予定だったのですが、ノアがベンジャミンにしがみついて離さなかったのです。生き別れになったアーニャの姿をノアに重ねてしまったベンジャミンは、ノアを抱いて村に戻る途中でナチスの兵に捕まってしまったのでした。
そのままどこかに連れて行かれてしまうベンジャミンとノア。
ジョーにとってとてもつらく悲しい別れとなってしまったのです。
そんなナチスの統治も長くは続かず、敗戦のニュースが流れるとナチスの兵たちは村を出ていくことになりました。
喜び合う村の人たちを前に、歓喜しているユベールを意味なく射殺してしまうナチス兵の中尉。
それを見ていたホフマンは驚きとショックを隠せない様子でしたがどうすることも出来ません。ジョーに追い打ちをかける悲しい別れでした。
村に春が来たころ、ノアはアンリとオルカーダの家で過ごしていました。
そこへ届いた電報。
「今から行く」との電報はアーニャからでした。
窓の外を見るとこちらに向かって歩いてくる少女の姿がありました。それはアーニャの姿でした。
笑顔でアーニャのもとにジョーは走っていくのでした。
音楽、曲、サントラは?

出典:Yahoo!ニュース
作中曲の作曲は誰がした?
ジェームズ・シーモア・ブレット(James Brett)という作曲家が曲をあてています。
「ホワイトハウスダウン」や「紀元前一万年」などの多くのローランド・エメリッヒ作品や、「AVP(エイリアンvsプレデター)」、「トランスフォーマー」などの有名映画作品の作曲やオーケストレーラーに携わっています。
BBCでゲイリー・バーロウと協力して、エリザベス女王の60年の統治を祝うにエルトン・ジョン、ポール・マッカートニー、アニー・レノックス、スティーヴィー・ワンダーなどの豪華アーティストと協力してクイーンズダイヤモンドジュビリーセレブレーションを作曲し指揮しました。
ロンドンの王立音楽院を1997年に卒業した後も、作曲教授として講義を行ったりもしています。
まとめ
『#アーニャはきっと来る』
心優しき羊飼いの少年が導く戦時下に起きた自由への脱出秘話🎬戦争に分断された人種や立場の中で語られる正義の正しさや誇りの尊さを、純粋な少年の心が受け止め問い直していく
穏やかで雄大な山々の絶景と、焦燥感漂うナチス将校とのぎりぎりのやり取りの対比が凄まじい pic.twitter.com/T4HNGK78ii
— wild-bird_3:00 (@war_ker02) November 2, 2020
#アーニャはきっと来る
フランスとスペインの国境近くの豊かな村、羊飼いの家で育ったジョー。
ナチス軍の監視の目が光る中、スペインへと亡命する為、この地に集まるユダヤ人の子供たち。
そこにアーニャの姿はない。
彼らの越境を手助けする中で、ジョーは戦争の無情さと、人を助ける優しさを知る。 pic.twitter.com/6hjzbMRFfa— 𝙎𝙖𝙘𝙝𝙞𝙠𝙖 (@xx3sss) December 2, 2020
#アーニャはきっと来る @横浜ブルク13
ナチス占領下のフランス国境地帯,ユダヤ人の子供達を助ける静かな戦い.人としての誠意を尽くす羊飼いの少年に村人たち,戦いの意味に悩むナチス兵が実に良いな.全てがハッピーエンドにはならず…何もせずもまた友情か.雄大な山岳風景と劇伴も注目.良作ですね pic.twitter.com/cU5wwe3mU9— たたた (@gfxk181) November 28, 2020
最後までお読みいただきありがとうございました。
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