ドロステのはてで僕ら – あらすじ・感想。ヨーロッパ企画、クラウドファンディングについて。

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1.ドロステのはてで僕ら – あらすじ

大人気”ヨーロッパ企画”初の長編映画「ドロステのはてで僕ら」がいよいよ下北沢トリウッド、京都シネマほか全国順次公開予定を発表した。

2017年、舞台「来てけつかるべき新世界」で第61回岸田國士戯曲賞を受賞した上田誠が脚本を手がけ、監督は映画やドラマ、CM、ドキュメンタリーなど、映像コンテンツのディレクターとして幅広く活躍している山口淳太だ。

 

とある雑居ビルの2階。

ある日、平凡な毎日を送っていたカトウがギターを弾こうとしていると、信じられない出来事に遭遇した。なんと自分しかいないはずの部屋でテレビの中から声がしたのだ。
見ると、画面には自分の顔。しかもこちらに向かって話しかけている。
テレビの中のカトウは「オレは、未来のオレ。2分後のオレ」と。
どうやらカトウのいる2階の部屋と1階のカフェが、2分の時差で繋がっていたのだ。

 

“タイムテレビ”の存在を知り、テレビとテレビを向かい合わせて、なんとかして2分よりも、もっと先の未来を知ろうと躍起になるカフェの常連たち。

さらに隣人の理容師メグミや5階に事務所を構えるヤミ金業者、カフェに訪れた謎の2人組も巻き込み、「時間的ハウリング」は加速度的に事態をややこしくしていく……。
襲いかかる未来、抗えない整合性。ドロステのはてで僕らは……。

これまで時間やSFをテーマにするのを得意としてきたヨーロッパ企画が手がけた、まさに“時間SF映画”の決定版。
合成を一切使わない上、全編長回し撮影でタイムトリップを映像化する。
その無謀ともいえる挑戦を、劇団ならではの結束力で乗り越えた奇跡の瞬間が連なる70分!

 

※“ドロステ”とは
絵の中の人物が自分の描かれた絵を持ち、その絵の中の人物も自分が描かれた絵を持ち……という、無限に続く入れ子のような構図のこと。

2.ドロステのはてで僕ら – ヨーロッパ企画、クラウドファンディングについて

毎年の本公演で1万5千人を動員する人気劇団ヨーロッパ企画。

劇団の本公演以外にも、イベントやバラエティ番組制作、ラジオ、携帯アプリ開発など、演劇の枠に捉われず多方面にわたってコンテンツ制作を展開してきた

そして、劇団員がそれぞれショートフィルムの監督を手がけているのもヨーロッパ企画の特徴といえる。

役者でありながら監督経験もあるという事実は、実に魅力的だ。

今回の「ドロスてのはてで僕ら」はなんと初の劇団全員で制作に取り組んだ。

彼らの団結力とこだわりは驚くべきもので、CG全盛期の時代に、合成を一切使わず全てアナログ撮影、しかも長回しによってタイムトラベルを映像化する手法を用いており、注目を集めている。

彼らのホームグラウンドである京都・二条のカフェで撮影を敢行。その後、クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」で国内外の上映に向けた支援金を募集したところ、なんと開始から1日も経たずに目標達成率100%を突破!

さらに目標金額は100万円と設定されているにも関わらず、集まった金額は600万円以上と驚きを隠せない。

劇団にとって、満を持しての映画製作への期待の高さをうかがわせた。

3.ドロステのはてで僕ら – 感想・評価・考察

合成を一切使わないSF映画など、聞いたことがあるだろうか。紐解いて見ると、2分後の自分が話しかけてくる、というSFチックではあるもののシンプルな設定であるこの話。

しかし、『いかに2分より先の未来を見るか』という目標の元、主人公達が四苦八苦する姿がこの作品を何倍も面白くしている。

 

 

さらに、主人公達が、普通では思いつかないような奇想天外な手法を次々と繰り広げていく姿は見ていて爽快。

SF作品が苦手という人も、コメディ色が強いこの作品であれば楽しめるかもしれない。

また、映画は好きでよく見るという人でも、演劇の舞台を鑑賞したことがある人は少ないのではないだろうか。

演劇で、役者はその場で演じなくてはならないため、もちろんCGなどに頼ることができない。

その分、自分達の演技力、表現力で見ているものを納得させなければいけないため、舞台出身の俳優の演技力はずば抜けていることが多い。

今回の作品は多くの人にとって、劇団に興味を持つきっかけになるに違いない。

4.ドロステのはてで僕ら – まとめ

今回の作品は劇団にとって初の試みであり、役者のコメントからは撮影の苦労もしみじみと感じられるが、同時に彼らの絆や達成感も感じられた。

脚本の上田誠は、撮影に臨んだら時の牢獄が待っていました。と苦労を口にしていた。

撮影は彼らのホームグラウンドである京都・二条のカフェで行われた。さらに京都出身の7人組バンド、バレーボウイズによる主題歌「タイトルコール」が、エンディングを爽やかに盛り上げており、ヴォーカルのネギさんは次のようにコメントしている。

近くの喫茶店でいつもヨーロッパ企画の人たちがなにか面白そうな企てをしているのが羨ましくて仕方なかった。

その企ての中に僕たちが食い込んで行ってるのが信じられなかったり嬉しかったり!光栄すぎ!!

劇団俳優たちの結束力、努力のもとに制作された作品を、音楽や制作手法にも注目しながらぜひ鑑賞してほしい。

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