1995年に公開された映画『ベイブ』。
主人公は、収穫祭の体重当てコンテストの賞品として、農場主アーサーに引き取られた子ブタのベイブです。
広い農場にはさまざまな動物たちがそのルールを守って暮らしていたけれど、豚はベイブだけ。寂しさのあまり涙をこぼす姿を哀れに思った牧羊犬の母犬フライは、自分の子ども達と一緒にベイブの面倒を見てくれるようになります。
フライ達に付いて回るうちに牧羊犬の仕事に興味を持ち、フライの真似を始めるベイブ。牧羊犬のように威圧して羊を従わせることはできなくても、礼儀正しく頼むことで牧羊犬の役割を果たすことが出来たのでした。能力を認められたベイブは、史上初の牧羊豚としてコンテストに臨むことになります!
愛くるしい姿に笑顔必至、感動のアニマル映画です。
この記事では、ベイブの成長を見守る牧羊犬フライと、そのパートナーであり厳しく気難しい牧羊犬のレックスについて徹底的に解説していきます!
映画『 ベイブ』牧羊犬レックス、フライについて
レックスとフライは、アーサー・ハゴット(演:ジェームズ・クロムウェル)が営む農場の牧羊犬です。
ある出来事をきっかけに気難しい性格になってしまった雄の牧羊犬レックスと、独りぼっちのベイブを気に掛ける、レックスのパートナーである雌のフライ。
ストーリーで重要な役割を果たすこの2匹についてさらに深堀りしていきます。
牧羊犬レックス、フライとは?
出典:fanpop
レックス (声:ヒューゴ・ウィーヴィング 吹き替え版:坂口芳貞)
牧羊犬の仕事を真似したり、フライの後ろをくっついていくベイブに対して「分をわきまえろ」と厳しく当たる牧羊犬です。農場内の動物たちにも厳しく接するリーダー的存在で、先祖代々続く牧羊犬の仕事に誇りを持っています。
かつては牧羊犬コンテストでチャンピオンになれるほどの実力を持っていましたが、その直前、豪雨に取り残された羊たちを助けようとして転落、耳もよく聞こえなくなってしまい、それ以来気難しく捻くれてしまいました。牧羊犬の仕事をこなすベイブに対して、嫉妬もあり始めは辛く当たりますが、最後には、落ち込むベイブを励まし、力になってくれます。
孤独で、一生懸命農場に居場所を探すベイブにきつく当たる姿に不安な気持ちになりました・・・。しかし、ベイブを認め、力になるために走る姿に感動します!
出典:IMDb
フライ (声:ミリアム・マーゴリーズ 吹き替え版:此島愛子)
農場にやってきたベイブを気にかける、情の深い母犬です。レックス同様に牧羊犬の仕事に誇りを持っています。初めはベイブの面倒をみつつも、あくまで自分と子どもたちは牧羊犬、ベイブは豚、と線引きをしていましたが、やがてベイブが自分を「ママ」と呼ぶことを優しく受け入れ、牧羊犬の仕事を覚えようとするベイブを支えます。
羊たちに対しては常に上から見下す態度をとっており、従わせようと声を張り上げるシーンも。愛情あふれる姿と仕事にのぞむ凛とした姿、どちらも素敵です!
牧羊犬レックス、フライの犬の種類は?
レックスとフライは、ボーダー・コリーという中型の犬種です。
とても知能が高く、世界で最も牧羊犬として活躍している犬種ともいわれているそうですよ。
映画の中でも牧羊犬が羊を追い込むシーンがたくさんありますが、その仕事ぶりも納得できますね!
牧羊犬とは?
牧羊犬とは、牧場や農場で、家畜の誘導や監視をする犬のことを言います。
犬笛(高周波を出し、犬に指示を出す笛)を聞き分ける能力や落ち着き、体力など、1人前の牧羊犬になるためには最低でも1年以上の訓練を重ねる必要があるそうですよ。
映画『 ベイブ』牧羊犬レックス、フライの感想、評価や評判は?
もう20年以上も前の作品であるにも関わらず、いまだ人気の衰えない『ベイブ』。その魅力はなんといっても動物たちの愛くるしさやおちゃめさではないでしょうか。
そんな中で、「可愛い映画」だけにとどめないのが、牧羊犬レックスとフライの存在だと思います。
実際の動物の演技とSFXを使って撮影されたそうですが、レックスとフライの表情は特に豊かで、映画をより深みのある作品にしていますね。
映画『ベイブ』を通して気づく、多様性を受け入れる大切さ
この映画は、
「違いを受け入れること」
「決まりに縛られないこと」
にフォーカスを当てているのではないかと感じました。
何も知らないままに農場にもらわれたベイブは、農場の動物たちの決まりや、豚=食べるものという「当たり前」となっていることに疑問を持ちますが、それはそのまま、本当にそれ「だけ」が正しいのか?ということを、作品を通して私たちに問いかけているのではないでしょうか。食べられる豚がいることは事実。でも、新しいことに挑戦する豚がいたっていい。そんなメッセージを感じました。
こういった「当たり前」になっていることは意外と身近にも存在します。
今、「女性の役割は働かずに家を守るものだ」なんて言われたら、この令和の時代に一体何を言ってるんだと呆れられてしまうでしょうけれど、少なくとも昭和くらいまでの日本では、それが「当たり前」だったんですよね。
作品中ではレックスが、動物たちにはそれぞれ相応の役割があること、分をわきまえてその決まりを守るよう語ります。
レックスや人間たちのように、そんな当たり前のこと、決まり事を守る人たちが全て悪いというわけではないと思います。
ルールや決まり事は、行動する時の指針になります。そういった決まり事があれば、自分だけではなく、沢山の人と協力して一つの物事を成し遂げることもできますし、同じことを同じように取り組むことも可能になるわけですね。
バリバリのキャリアウーマンがいて、主夫の方がいて。時代に合わせて、過去の「当たり前」はどんどん変化してきています。
種別が異なるベイブを受け入れ、能力を認めたレックスとフライのように。
牧羊犬コンテストの課題を成し遂げたベイブに拍手喝さいを送った人々や評価員のように。
「色々な生き方があることを認めることの大切さに気付いてほしい」
そんな思いがこの映画に込められていると思いました。
映画『ベイブ』レックス、フライ徹底解説!犬の種類や牧羊犬についてものまとめ
ここまで、映画ベイブに登場する牧羊犬、レックスとフライについて解説してきました。
厳しさと受け入れる強さを持ったレックスと、種別に関係なく愛情を注ぎ、母として叱咤し励ましたフライ。
賢く、逆境の中でも支えてくれた2匹がいてくれたからこそ、ベイブは牧羊豚の夢に向かって努力することが出来たのかもしれませんね。
最後までお読み頂きありがとうございました。
コメント
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