今回は映画『キャプテン・フィリップス』の音楽をクローズアップしてご紹介します。
『キャプテン・フィリップス』は主演のトム・ハンクス演じるリチャード・フィリップスが体験したソマリア海賊による、2009年に起きたマークス・アラバマ号乗っ取り事件の伝記映画です。
手に汗握る展開の連続で、一瞬も目を離せない映画だったという印象です。
その展開を盛り立てたのは間違いなく劇中の臨場感を煽り立てる音楽ですよね!!
それでは早速紹介してまいります。
・音楽担当はヘンリー・ジャックマン
・エリック・クラプトンやKOVASの音楽が使用されている
・音楽が映画とマッチしていたとの声があった
『キャプテン・フィリップス』で使用されている曲は?
音楽担当:ヘンリー・ジャックマン他
『キャプテン・フィリップス』の音楽を担当するのは、主にヘンリー・ジャックマンです。
ヘンリー・ジャックマンはイギリス出身の映画音楽専門の作曲家です。
過去には『くまのプーさん』や『シュガーラッシュ』等のファミリー層向けの映画から、『リンカーン/秘密の書』や『バースオブネイション』等の社会派の大人向けの映画の作曲も手掛ける、幅広いジャンルの映画で作曲を行っています。
特に人気なのは『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』の楽曲でしょうか。
ディズニースタジオに縁が深い作曲者ですね。
そして、そんな彼の作曲した音楽がこの緊張しっぱなしの作品を更に盛り上げてくれます。
しかし、この後に彼は楽曲担当ができなくなり、他の作曲者にバトンタッチをしています。
アル・クレイとジャック・ドルマンが残りの音楽を作曲しています。
また、有名作曲家のハンス・ジマーも作曲に参加しています。彼は『ラスト・サムライ』等での作曲を手掛けており、アカデミー賞も過去11回も受賞しています。
エリック・クラプトン「ワンダフル・トゥナイト」
エリック・クラプトンの名曲「ワンダフル・トゥナイト」が劇中少しだけ流れます。
基本的にBGM以外は流れない映画になっていますので劇中流れた楽曲はこれくらいでしょう。
ワンダフル・トゥナイトは元々はクラプトンが1977年に発表したアルバム「スローバンド」の一曲です。
ポール・マッカートニーの妻・リンダのために作られた楽曲だそうです。
その後もネルソン・マンデラの70歳記念コンサートに使われたり、日本ではTV番組中にキムタクがカヴァーしたりと、現在も愛される名曲の一つです。
「ワンダフル・トゥナイト」は日本語で「素晴らしい夜」ですが、話の内容からしたら、素晴らしい夜なんてとんでもないですよね。
KOVAS「Up In Here」
日本ではあまりメジャーではありませんが、KOVASというアメリカのシンガーソングライターの曲です。
KOVAS(コバス)は芸名で本名は「コバスシア・マイベット」というそうです。
アメリカでは人気のシンガーらしく、クリオ賞を始めとした様々な賞を受賞しています。
「Up In Here」は日本語では「この中で」という意味ですね。
私はあまりラップなど聞きませんが、さすがラップが本場のアメリカですね!とてもカッコいいです!
カッコいい曲なので、もし日本に上陸したらとても人気が出そうですね!
実際、YouTubeの「Up In Here」のコメント欄は、英語のファンコメントに溢れていましたのでアメリカでは人気が高いことが伺えますね!
ジョン・パウエル「The End」
とても『キャプテン・フィリップス』の話の内容にマッチした重厚な印象と緊張感を与える楽曲です。
ジョン・パウエルは日本でも人気のある『X-MEN』シリーズのファイナルディシジョンの楽曲も作ったことのある、ヘンリー・ジャックマン同様イギリス出身の映画作曲家です。
元々この楽曲は2006年公開の『United 93』という映画で使われた楽曲です。
『United 93』はアメリカの同時多発テロ事件がテーマのお話ですので、シリアスな話にぴったりな楽曲なことが伺えますね。
監督はそもそもこのジョン・パウエルさんを今回の映画作曲の全体を任せたかったそうです。
しかし、パウエルさんから断られてしまい、この楽曲だけ使わせていただいたのです。
『キャプテン・フィリップス』の使用アーティストの口コミ評判は?
『キャプテン・フィリップス』の楽曲に関する感想を、Twitterを引用して紹介してまいります。
緊張を煽る音楽効果
キャプテンフィリップス鑑賞。
この映画は終始ドキドキが止まらない作品、海賊の恐ろしさが音楽と共に描かれていてびびりまくりでした。
米海軍がフィリップス船長を助ける作戦のとこなどは特にドキドキしていて、結局はスナイパーが射殺するがその瞬間などはシーンとした感じでとても良かった。— けーし (@kskywalkerc) August 18, 2015
キャプテン・フィリップス観た。この映画はちょっと、レベルが違う。どこまで実話に忠実なのかは知らないが脚本が秀逸。映像、音楽も緊迫感を出すために最大限に工夫されてる。CGに凝ってお金かけただけの映画とは一線を画していた。
— (・v・) (@ntghr) December 28, 2014
海外の反応は?
残念ながら、取り立てて『キャプテン・フィリップス』の楽曲についての述べている人はいませんでした。
ただ、「他の映画にも使われている音楽だ!」と反応している人もいました。
United 93にしても「マークス・アラバマ号」乗っ取り事件にしても、近代に実際に起きた事件なので、どちらもアメリカ人の関心度の高い映画だからか気付く人もいたのでしょう。
音楽そのもの以上に海外では映画そのものが評価されている様で「『キャプテン・フィリップス』こそオスカー賞に相応しい」というコメントを何件か見ました。(残念ながら受賞していませんが…)
日本人はこの事件の当事者ではないので関心が低いのか、そこまで映画を見ている人も多くないみたいですが、アメリカの人たちはやはり当事者として関心をかなり惹く映画だったのでしょう。
『キャプテン・フィリップス』使用曲・音楽についてのまとめ
この映画は確かに印象的な音楽も流れました。
しかしそれ以上に、緊張を煽る要所要所での感情を爆発させてくるようなBGM。
それが、我々観衆にまるで「自分の船も海賊に乗っ取られてしまったのではないだろうか?」という錯覚を覚えさせてくれる効果になっているように思いました。
最近は音楽でそのシーンの雰囲気をごまかしたりしている映画もあるように私は思うのですが、この『キャプテン・フィリップス』は映画音楽を正しい形で活用してくれているように思います。
私はこの映画を家で見ていたのに、本当にアトラクションに乗せられているかのようなワクワク感を得られたのはこの巧みな音楽効果のおかげでしょう。
以上、『キャプテン・フィリップス』についてご紹介しました!
最後までお読み頂きありがとうございました。
コメント
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