シカゴ7裁判|映画は面白い?つまらない?理由は?

 

NETFLIXオリジナル作品「シカゴ7裁判」という映画をご存知ですか?

アカデミー賞やオスカー賞受賞有力候補として話題となっている脚本監督のアーロン・ソーキンが描くベトナム戦争を反対するデモ活動をめぐる裁判について実話を基に描いたヒューマンドラマです。

1968年にアメリカイリノイ州で行われた民主党全国大会にて抗議デモが起きて平和的に行われるはずだったが思いのほか盛り上がりを見せ、参加者たちと警察や軍と衝突してしまいます。
そのデモを扇動したとされる首謀者として7人の男たちが、裁判官や陪審員の妨害と戦い裁判にて徹底的に争う話なのですが、この映画について面白かった点とつまらなかったと思う点について紹介したいと思います。

 

この記事で分かること
  • シカゴ7裁判」面白い理由は
  • シカゴ7裁判」つまらない理由は
  • シカゴ7裁判」映画は面白い?つまらない?理由は?のまとめ

 

シカゴ7裁判|面白い理由は?

出典:映画.com
 

時代背景について

この作品の歴史的背景はジョン・F・ケネディとキング牧師が暗殺された後に開催された、1968年の民主党全国大会が舞台となります。
ケネディが暗殺されたのちに大統領になったのはリンドン・ジョンソン大統領でした。そのまま続投になるのが普通なのですが、次の大統領候補を決める選挙戦が始まるときに民主党全国大会が行われたのです。
世論が反戦ムード真っただ中の中、ユージーン・マッカーシー上院議員が反戦を掲げ立候補します。それに焦った民主党がマッカーシーを指名せず、ジョン・F・ケネディの弟のロバート・ケネディ上院議員が立候補することになります。
しかしこの弟のロバートも暗殺されてしまい、そこで持ち上がったのはヒューバート・ハンフリー副大統領でした。特に選挙活動もしなかったのに対立候補だったジョージ・マクガヴァン上院議員を破って党の候補者として指名されます。

当時の民主党は怪しさで溢れていたこともあり、不正で既得権益を守ろうとする政治に大衆は怒っていたのです。

最終的にはハンフリーは共和党のニクソンに負けるのですが、そういった時代背景のもとで実際に起きたデモ活動にまつわる裁判だったのです。

 

民主社会学生同盟SDSという団体のトム・ヘイデンレニー・デイヴィス
青年国際党イッピーという団体のアビー・ホフマンジェリー・ルービン
ベトナム戦争終結運動のリーダー デヴィッド・デリンジャー
ブラックパンサー党のボビー・シール

彼らはその大会に向け、同じ急進的左派ではあるが異ったグループがそれぞれベトナム戦争に反対するためにデモの準備をしていました。

民主党大会の会場の近くには戦争に反対する民衆1万5000人が集結し、デモを静止しようとする警官と参加者が激しく衝突をして、その結果上記の5人たちとさらにリー・ウェイナージョン・フロイネスの計8人がデモを扇動したとして起訴されたことから始まります。

審理無効となったボビー・シールを除いた7人は「シカゴセブン」と言われるようになります。

「あくまでも平和的に、非暴力で戦争反対を訴えたい」

ただそれだけの想いで集まった各グループだったのですが、拘束されて捕まってしまったのでした。

 

 
 
 
 
 
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August 1968. A movement. #TrialOfTheChicago7

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豪華俳優陣について

アビー・ホフマンを演じたのはサシャ・バロン・コーエンで、実際の人物像とそっくりだと評価されています。
トム・ヘイデン役に「ファンタスティックビースト」でおなじみエディ・レッドメイン
連邦検察官役に「インセプション」や「ダークナイトライジング」、「7500」で主役を演じたジョセフ・ゴードン=レヴィット
「バットマン」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のマイケル・キートン
「アクアマン」のヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世など錚々たるメンバーが出演しています。

 

実話に基づいた法律と権力の壁

司法長官は新しく就任したばかりのジョン・N・ミッチェルという人物で、連邦検査官であるリチャード・シュルツに裁判の担当を任せます。
長官は起訴をする意志が固く「無職で戦争の批判ばかりしている若造たちの30代を刑務所で過ごさせたい。勝てばいい、やってくれ」と言います。
シュルツが「共謀罪は無理がある。面識のない人々です。」と反論をすると長官は「最初の判例を作ればいい」と言います。
言論統制としてみるものが出てくる、とシュルツが続けるも長官はその証言を潰す事がキミに期待している仕事だというのです。

裁判が始まると裁判官務めるジュリアス・ホフマン判事は事あるごとにホフマンと血縁関係にないと発言したり、デリンジャーの名前の発音が「L」か「R」かしつこく聞いて来たりとなにかと邪魔をするような発言をしたり、差別的に黒人のボビーに対し発言をさせなかったり、弁護人が病気で手術を受けているので弁護を受けられないので延期を望んでも却下したり、猿ぐつわをさせて椅子に縛り付けて無理やり座らせるなどという珍行動を繰り返します。

今の実社会にも広がる差別や偏見などに屈することなく戦いに挑む人がいることが1969年から続いていると考えるとぞっとしますよね。

陪審員への脅しや、圧力。スパイや殺人。
そして裁判に関わる判事の理不尽な態度など「何故?」と疑問に思うようなことが連発していたのです。

この映画の結末で山場のシーンは、デモ活動の講演をしていた会場でトムが咄嗟に口走った演説を録音したものが証拠になり、それを詰問されるシーンです。
トムが割り込み言い放った
「血が流れるなら街中で血を流させろ(If blood is gonna flow, let it flow all over the city!)」という発言で警官隊との衝突に発展。
トムが暴動を扇動したのか…と失望する中、実はその言葉の意味はデモ参加者の血を表していることが判明します。
トムと対立気味だったアビーが「所有代名詞はちゃんと使えよ」とツッコんだことで和解したのですが、酒だの女だの言ってバカっぽいように見えていたアビーは意外にも冷静で優秀だとわかるのです。

そして裁判でトムの証人尋問の証人にアビーがたちそのことを伝えると、判事のホフマンはトムに「きちんと反省している様子だから端的に自分の反省点を述べよ。そうすれば判決も猶予する」というのですが、トムは「わかりました」と述べたあとにその圧力に屈せず、戦死者の名前を一人一人読み上げることでシカゴセブンの面々は勿論、陪審員や敵側であったシュルツすらも立ち上がり戦死者に敬意を見せるというオチが最高でした。

 

 

シカゴ7裁判|つまらない理由は?

シカゴ7裁判

出典:映画.com

 

会話中心で説明くさいところ

基本的には裁判のシーンが多いため、セリフが多く聞く事に集中をしていないと内容が把握できないようにも感じましたが、そこは我慢をしてセリフを大事に見て頂きたいと思いました。
トムが言い放った血が流れるなら街中で血を流させろの発言からも言葉の意味をどう取るか所有代名詞をキチンと使わなかったから勘違いされたのか?など、聞いていないと少し難しいなと感じました。

 

シカゴ7裁判|映画は面白い?つまらない?理由は?のまとめ

 

いかがでしたか?

黒人差別や権力の暴走、政治裁判など歴史的に問題とされるシーンがいくつもあって、自由や平等を求めて立ち上がった若者たちの屈しない勇気に拍手を送りたくなる、そんな映画でした。
日本と違ってデモなどよく行う海外はすごいなと他人事程度にしか認識していなかったのが考えを改めさせられました。
平和だからこそなのですが、彼らは命を懸けてでも戦争を止めようとしていたのですね…

全体的に満足度が高く、つまらないところを探すのは難しいと感じました。
この映画に出会えて本当によかったと思いました。

 

以上、シカゴ7裁判|映画は面白い?つまらない?理由は?についてご紹介しました!

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

コメント

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