グランド・ジャーニー|映画の原題と意味は?グースのリメイクなのか考察

絶滅寸前の渡り鳥を救う、父と息子の感動の実話に基づいた作品「グランド・ジャーニー」が2020年7月23日より、いよいよ劇場公開されました。

 

出典:Yahoo!映画

 

 

 

監督は、世界的ベストセラーを実写映画化した「ベル&セバスチャン」で、映画監督としても高く評価された二コラ・ヴァニエです。

 

 

 

本作のモデルとなったクリスチャン・ムレクは日本でも話題となった「WATARIDORI」の制作にも関わっており、本作でも脚本を務め、雁担当や飛行担当として参加しています。

 

 

 

今回はそんな話題の映画「グランド・ジャーニー」の

 

・グランド・ジャーニーの原題と意味は?

・グランド・ジャーニーはグースのリメイク?

 

について調べてみました!

 

 

 

グランド・ジャーニーの原題と意味は?

出典:AV Watch

 

グランド・ジャーニーの原題は、「Donne moi des ailes」です。

 

 

フランス語である原題の直訳は「翼をください」です。

 

 

邦題の「グランド・ジャーニー」(壮大な旅)と比べると少し表現が違うようです。

 

 

 

では原題の「Donne moi des ailes」(翼をください)には、どのような意味が込められているのでしょうか?

 

 

 

本作の主人公のモデルであり、脚本も担当しているクリスチャン・ムレクは、気象学者であり、鳥類保護の活動家でもあります。

 

 

 

本作は、クリスチャン・ムレクが20年ほど前にカオジロガンと共に“渡り”に取り組んだ実話に基づいた作品です。

 

 

 

当時、ヨーロッパ南東部での乱獲が原因で、姿を消してしまった渡り鳥たちに、人間が“渡り”を教えるという無謀な挑戦を始めましたが、鳥たちにそこまで情熱を傾けて取り組んだ想いを以下のように語っています。

 

 

 

「自然に情熱を傾けているなかでも、とりわけ鳥に熱心なのはそれが自由の象徴だからだ。彼らは国境を知らない。空から見たときに彼らの眼下を流れていくどんな景色も、ずっと夢見てきたものなんだ」

(グランド・ジャーニー公式サイトより引用)

 

 

 

また、撮影が行われたユネスコの自然保護区に指定されているカマルグと、ノルウェー北部のラップランドについて以下のように語っています。

 

 

 

「ここは、かつてカリガネガンが繁殖していた場所なんだ。この湖で繁殖していたカリガネガンはもういない。私は、この地にはもういない種と一緒に飛んでいるんだよ。かつてこの場所を飛んでいた種と一緒に飛べるのは私の特権で、最も大きな望みは、かつて鳥たちが生きていたこの場所で、私が飛ぶことを教えた鳥たちに再会することなんだ。もし彼らが共に生きることを許してくれるなら、私は鳥たちの代弁者になって、彼らを保護することの重要さを説明しなくてはならないんだ」

(グランド・ジャーニー公式サイトより引用)

 

 

 

このように、本作の原題「Donne moi des ailes」(翼をください)は、クリスチャン・ムレクの鳥たちに対する尊敬や憧れ、感謝や自らの使命など、様々な想いから生まれた言葉なのかもしれません。

 

 

 

グランド・ジャーニーはグースのリメイクなの?

出典:シネマトゥデイ

 

グランド・ジャーニーといえば、同じく渡り鳥と共に渡りの旅をした映画「グース」と比較されることが多いですが、グランド・ジャーニーはグースのリメイク版なのでしょうか?

 

 

 

ツイッター上ではこんな声が上がっています。

 

 

 

結論からいうと、リメイクではないと思います

 

クリスチャン・ムレクをモデルに、本作の原作となる小説を書いた監督の二コラ・ヴァニエは、以下のように語っています。

 

 

「クリスチャンの物語はドキュメンタリーに最適だっただろう。でも彼の人生の冒険は、私を刺激し、フィクションとして小説や映画にしたいという欲求を駆り立てたんだ」

(グランド・ジャーニー公式サイトより引用)

 

 

これまでに20本以上のドキュメンタリーを撮ってきたニコラ・ヴァニエですが、クリスチャン・ムレクと出会い、彼の家族の再生を描いてみたいという欲求が生まれ、『グランド・ジャーニー』の骨子は築かれたそうです。

 

 

 

さらに、本作をフィクションとして完成させた理由を以下のようにも語っています。

 

モデルとなったクリスチャンは「ドキュメンタリーは自然愛好家に好まれる形式だが、多くの観客に見てもらおうとすれば、メッセージに力を与えるためにフィクション映画であることが不可欠。巨大スクリーンで観客が渡り鳥と一緒に飛ぶことができるのは素晴らしい経験であり、どんな媒体であれ、私は情熱を共有したい」

(グランド・ジャーニー公式サイトより引用)

 

 

 

このように本作はグースのリメイク版として制作された映画ではなく、あくまでもクリスチャン・ムレクの熱意や信念に 共鳴したニコラ・ヴァニエがオリジナルで制作した作品でした。

 

 

まとめ

本作はモデルとなったクリスチャン・ムレクが脚本を始め、雁担当や飛行も担当しているため、フィクションであることを忘れてしまうくらい自然で躍動感あふれる作品となっています。

 

 

 

特に飛行シーンの撮影では、CGもほとんど使っておらず、観客もリアルに一緒に空を飛んでいるような気分にさせてもらえます!

 

 

厳しい自然界の中で、人間と鳥が絆を結び成長していく姿や、家族愛など、今の時代に大切なエッセンスが詰まっている感動の作品です。

 

 

是非お近くの劇場まで足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

コメント

  1. […] […]

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