2011年に公開された映画『わたしを離さないで』は、人の命の在り方や死生観、クローン技術などについて考えさせられる衝撃の作品として注目を浴びました。
穏やかな子どもたちの生活から始まりますが、その後彼女たちを待ち受けている運命について知ったとき、あなたもきっと鳥肌が立つことと思います。
日本でも、同原作をもとに2016年にドラマ化され話題になりました。
今回はこの映画のあらすじから結末まで、そして見どころについて紹介していきます!
ぜひ参考にしてくださいね。
・『わたしを離さないで』作品情報と登場人物紹介
・『わたしを離さないで』あらすじ結末
・『わたしを離さないで』見どころ
わたしを離さないで丨予告動画
わたしを離さないで丨作品情報
タイトル | わたしを離さないで |
原題 | Never Let Me Go |
日本公開日 | 2010年10月28日 |
上映時間 | 105分 |
ジャンル | ドラマ映画 |
監督 | マーク・ロマネク |
脚本 | アレックス・ガーランド |
製作 | アンドリュー・マクドナルド |
製作総指揮 | アレックス・ガーランド |
製作国 | イギリス、アメリカ合衆国 |
配給 | 20世紀フォックス、フォックス・サーチライト・ピクチャーズ |
わたしを離さないで丨主な登場人物(キャスト)
キャシー(キャリー・マリガン)
主人公。ヘールシャム学園で育つ。トミーに惹かれている。
ルース(キーラ・ナイトレイ)
キャシーの親友。キャシーとトミーが惹かれあっているのを知りつつトミーに急接近し、付き合い始める。
トミー( アンドリュー・ガーフィールド )
ヘールシャム学園で育つ。癇癪をもっており、いじめられることもある。気にかけてくれるキャシーを大切に思っている。
わたしを離さないで丨ネタバレあらすじ(ストーリー解説)
わたしを離さないで丨あらすじ
「1952年 不治とされていた病気の治療が可能となり 1967年 人類の平均寿命は100歳を超えた」
手術室の前。キャシーは介護人になって9年だが満たされず、「ひずみ」がたまっている。
1978年。思い出すのは緑豊かな自然に囲まれた寄宿学校ヘールシャムだ。キャシー、ルース、トミーの3人は幼い頃から一緒に過ごす。外界と完全に隔絶したこの施設にはいくつもの謎があり、外で生徒が殺されたり、餓死したという。「保護官」と呼ばれる先生に教わり、絵や詩の創作はマダムのギャラリーに送られていた。学校では頻繁な健康診断も買い物の練習も行われる。キャシーはトミーからJudy BridgewaterのSongs after Darkというミュージックテープをもらい、その中の曲“Never let me go”を聴く。絵は重要ではないといい、「明解な説明がなされてない」「あなた方の人生はすでに決められている」「中年になる前に臓器提供が始まる」「大抵は3度目か4度目の手術で短い一生を終える」「自分というものを知ることで“生”に意味を持たせて下さい」と言ったルーシー先生は校長に辞めさせられる。
1985年、18歳になってみんな提供臓器によって施設に別れるのだが、3人はコテージと呼ばれる場所で共同生活を始める。恋人同士となったルースとトミーの傍でキャシーは孤立していく。他から来たクリシーとロッドは真剣な恋だと分かると「提供猶予」があるはずと訊くが噂話だといって落胆させる。海岸沿いでルースは自分の「オリジナル」かもという人を見るが、似てないと否定する。ルースは噂を信じ、ギャラリーに絵を提出していなかったと悔む。キャシーは介護生を申請してコテージを出ていくが、車には「国立提供者プログラム」と書かれている。ルースとトミーも別れ、3人の関係が断ち切られる。
「終了 1994年」。優秀な介護人となったキャシーは1回目か2回目の手術で「終了」になった人々との別れが辛くなる。看護婦は「覚悟していると本当に終了になる」と教える。ルースやトミーと再会を果たし、海岸へ行った時、ルースは嫉妬から2人を別れさせて悪かったと謝り、「提供猶予」が頼めるというマダムの住所を差し出す。昔キャシーがポルノ雑誌を見たのは、性欲からではなく自分のオリジナルを探すためだったことを僕はわかっていたとトミーが話す。3度目の手術でルースは「終了」。数年前からトミーが大量に描き始めていた絵を2人で持参し、マダムを訪ねるが、エミリー校長が出てきて今も昔も「猶予」はなかったし、絵は魂を探るためではなく、魂があるのかを知るためだったという。
【映画の冒頭に戻って】手術台のトミーが見える。トミーが「終了」して2週間後、キャシーにも1カ月後に最初の手術という通知が来て自問する。自分たちと救った人の間に違いがあるのか、“生”を理解することなく命が尽きるのはなぜか?
わたしを離さないで丨あらすじ 【結末・ラスト(ネタバレ)】
キャシーとトミーは結ばれました。
マダムのもとに向かった2人は、自分たちは愛し合っていることを伝え、絵画を見せてそれを証明しようとします。
その場に現れたのはかつてのヘールシャム学園の校長。2人は校長とマダムから、猶予期間などは存在しないと告げられました。
トミーは絶望し、帰り道で泣き叫びます。キャシーも、黙って抱きしめることしかできませんでした。
やがてトミーも次の臓器提供によって死を迎え、キャシーにも臓器提供開始の通達が届きます。
ヘールシャム学園での生活を思い出し、臓器提供者と自分たちの違いとはなんなのだろうと自問し、物語は終わります。
わたしを離さないで丨見どころ
まるでドキュメンタリーのような展開
何も知らず学園で育ち、唐突に自分たちの運命を知ったキャシー達。運命から逃げ出そうとはせず、真実の愛の証明によってもらえるという猶予期間に希望を持ちます。
そんな管理しつくされた子ども時代から大人になるまでが描かれており、時には3人のリアルな青春まで描かれており、まるでドキュメンタリードラマのよう。
救われて終わるエンドではないところに、映画が終わった後深く考えさせられてしまいます。
命とは何か?現代の私たちへも響くメッセージ
誰かの命を救うために臓器提供のための人間をクローン技術を使って生み出す。
技術がどんどん進歩していく中で、こんな未来が本当にやってきてしまうのでは?とすら思ってしまうこの作品。
人が作ったクローンなら許されるのでしょうか?でも、クローンだったとしても感情ある人間には違いありません。
命とは何なのか?私たちがとるべき選択肢とはなんなのか?一つ一つのシーンで考えさせられてしまうこのテーマこそが、この映画の見どころの一つといえると思います!
わたしを離さないで丨ネタバレあらすじ、見どころのまとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
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